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【経済】ユーロ首脳会議、英国のEU離脱交渉などに注目、トランプ大統領の発言とドルの動向も注意 住信SBIネット銀行(三井智映子)


皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター三井智映子の「住信SBIネット銀行の気になるレポート」です。

米国と中国を中心にした貿易摩擦懸念が引き続き相場の重しとなっていますね。先週は、トランプ米大統領が20日の朝に放送されたテレビ番組のインタビューで、中国からの輸入品に5,000億ドル相当の追加関税を課す準備をしている旨の発言をしています。また、欧州委員会のマルムストローム委員が19日、米国がEUからの自動車輸入に関税を発動した際には報復すべくリスト作成を進めていると発言したことが伝えられており、アメリカとヨーロッパとの貿易摩擦懸念も意識されているようです。

さて、今週のマーケットはどうなるのでしょうか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

レポートではまず、トランプ大統領の発言により為替市場がドル高に振れていることについて、『先週木曜、金曜と相次いで米国の金利高やドル高、さらには中国やEUの為替政策にまで批判したトランプ大統領、貿易摩擦拡大への懸念が円高につながっており、今週も引き続きこうした問題に対するトランプ大統領の言動が為替市場の方向性に大きく影響を及ぼすことになりそうです』との見解を伝えています。

またインフレ懸念が続くトルコでは、エルドアン大統領が就任し、独裁強化や中銀の独立性への不透明感がトルコリラの重しとなっています。トルコリラについては、『24日にはトルコ中銀の政策金利の発表があり、更なる利上げを行うのか、或いはエルドアン大統領が大統領権限によるトルコ中銀への介入を行い利下げを断行するのか、いずれにしてもトルコリラの下落には注意が必要です』と注意を喚起しています。

また、25日のEU首脳会議では自動車関税が協議の焦点となりそうであることに言及し、『結果次第ではトランプ政権が欧州からの輸入車や自動車部品に最大25%の関税を課すことも検討されており、あらためて中国も含めた貿易問題が再び金融市場のリスクとしての意識を強めることになるかもしれません』との見解を伝えています。米中貿易摩擦への警戒のみならず、米欧首脳会談での自動車・自動車部品に対する関税導入に関する交渉を見極めたいところですね。

そして、経済指標については『米・英・仏などの4-6月期GDP速報値が発表されることから米国の前期比+3.8%~+4.0%との予想も聞かれるなど力強い成長力が意識され、ドル高に反応する可能性もあり、ドル/円が下げ止まるのか注目です』と分析。続いて、『ドイツのIFO企業景況感、独・仏・ユーロ圏の製造業、サービス業のPMIなどが予想を下回る結果となれば26日のECB理事会やドラギ総裁会見にも影響が及ぶ可能性もあり、ドルの反発につながるかもしれません』と述べています。

最後に、英国のEU離脱交渉を巡る不透明感について『英国のEU離脱を巡る政治的な動きも引き続き注目されポンド安に一段と拍車がかかるのか、ファンダメンタルズや金融政策の方向性の違いを背景にした金利差を焦点にしたドル堅調地合いも予想されるだけに、ドル/円の当面の下値を探る一週間になるかもしれません』と考察しています。

参考にしてみてくださいね。今週も頑張ってまいりましょう!

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子

《HH》

 提供:フィスコ

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