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【市況】半導体関連やファーストリテが重石になる可能性も/オープニングコメント

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

 4日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が続きそうである。3日の米国市場は独立記念日の前日で午後1時までの短縮取引で閑散取引となる中、原油相場の上昇を受け、エネルギーセクターを中心に買いが先行。しかし、中国の裁判所が半導体のマイクロン・テクノロジーの販売禁止を命じたことが明らかになるなか、ハイテク銘柄を中心に売りが広がり、下げに転じている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円安の21700円。円相場は1ドル110円50銭とやや円高に振れて推移している。

 昨日の日経平均は一時21500円台まで下げる格好となり、一目均衡表では雲下限を割り込む局面もみられた。一先ず下ヒゲを形成し、終値では雲下限を上回ったことから、心理的な支持線として意識されやすいところであろう。ただし、明確なボトム形成とは見られず、依然として下値不安の強い状況。米中は6日に追加関税を発動する見通しのなかで、貿易摩擦の長期化への警戒から、売り方優位の需給状況にもなりそうだ。足元で進む人民元安において、中国政府が元安阻止の介入姿勢を強めていないことも不安要因となり、中国関連などに対する利益確定の流れに向かわせよう。

 また、米国市場は4日が独立記念日で休場となるため、海外勢のフローは限られるとみられる。薄商いの中を、先物主導のインデックス売買に振らされやすい状況は続きそうである。その他、ファーストリテが発表した国内ユニクロの6月既存店売上高は前年同月に比べ、4.0%減となった。指数インパクトの大きいファーストリテが重石になる可能性も警戒される。米マイクロン・テクノロジーの下落を受けた、半導体関連の動向も注目されるところ。一方で、ADR市場ではTDK<6762>や日東電<6988>、太陽誘電<6976>の堅調さが目立っており、下支えに期待したいところ。その他、高値更新が続くZUU<4387>など動きの強い直近IPO銘柄などにも短期資金が集中しやすいだろう。
《AK》

 提供:フィスコ

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