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【市況】概況からBRICsを知ろう~ブラジル市場は続伸、欧米市場の上昇や欧州懸念のやや後退

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

【ブラジル】ボベスパ指数 76753.62 +0.90%
30日のブラジル市場は続伸。主要指標のボベスパ指数は前日比681.64ポイント高(+0.90%)の76753.62で取引を終えた。75514.60から77096.63まで上昇した。

前日の終値近辺でもみ合った後は上げ幅を拡大させた。欧米市場の上昇や欧州懸念のやや後退が支援材料となり、ブラジル株にも買いが継続。また、最近の下落で値ごろ感も強い。一方、指数は積極的に上値を追う勢いはみられなかった。弱い経済指標が圧迫材料。1-3月期の国内総生産(GDP)は前年同期比で1.2%上昇し、前期の成長率2.1%と市場予想の1.3%を下回った。

【ロシア】MICEX指数 2297.60 -0.02%
30日のロシア株式市場は小幅続落。主要指標のMICEX指数は前日比0.40ポイント安(-0.02%)の2297.60で取引を終了した。2307.82から2289.21まで下落した。

売りが先行した後は前日の終値近辺でもみ合った。天然ガス大手ガスプロム(GAZP)などの下落が指数の足かせに。ウクライナの企業が同社に対して計26億米ドル(約2180億円)の支払いを要求したとの報道が嫌気されたもようだ。一方、指数の下値は限定的。国内企業の業績回復が指数をサポートした。ズベルバンク(SBER)はこのほど、1-3月期は27.3%の増益を報告した。また、原油価格の上昇も資源銘柄の支援材料となった。

【インド】SENSEX指数 34906.11 -0.12%
30日のインドSENSEX指数は続落。前日比43.13ポイント安(-0.12%)の34906.11、ナショナル証券取引所の主要50社株価指数ニフティは同18.95ポイント安(-0.18%)の10614.35で取引を終えた。

後半はいったんプラス圏を回復したが、その後は再び売りに押された。前日の欧米市場の下落に加え、この日のアジア市場が軟調な動きを示したことを受け、インド株にも売りが先行。また、南欧諸国の国債利回りの急上昇や米中の貿易摩擦が再び激化するとの懸念が高まっていることなどもリスク回避の売りを加速させた。

【中国本土】上海総合指数 3041.44 -2.53%
30日の上海総合指数は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比79.02ポイント安(-2.53%)の3041.44ポイントと6日続落し、約1年7カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいる。
米中貿易摩擦の警戒感が再燃したことが重し。トランプ米政権は29日、知的財産権の侵害を理由とした中国への制裁関税について、6月15日までに発表し、速やかに発動すると発表した。米政権はこれまで、制裁関税の発動をいったん棚上げにしていた経緯があり、再び強硬姿勢に転じた格好となる。さらに、ホワイトハウスは同日、製造強国を目指す中国が掲げた「中国製造2025」戦略に関し、「関連製品に関税を課す」と声明した。産業ロボットなど先端産業に補助金を集中投下する同国家戦略について、自由な企業競争を阻害すると米側は非難している。

《CS》

 提供:フィスコ

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