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【市況】<マ-ケット日報> 2018年5月29日

 29日の市場は日経平均が3日ぶりに反落。終値は前日比122円安の2万2358円で、先月26日以来、約1カ月ぶりの安値をつけて引けた。イタリア、スペインなど南欧の政治不安が意識されリスク回避の売りが広がった。円が対ドルや対ユーロで上昇したこともマイナスとなり日経平均は一時240円ほど下げる場面も。後半は日銀のETF買いなどで下げ渋ったが、このところ外部に不透明要素が増えており手掛けにくさが増している印象がある。

 昨日の米国市場はメモリアルデーのため休場。代わって注目された欧州市場はイタリアなどの政局不安を受けてドイツ、フランス市場で株価が下落。通貨ユーロも売られるなど日本株にはネガティブな結果となっている。

 さて、東京市場は欧州政治不安という新たな材料を受けて日経平均が直近の下値を割り込む展開に。1ドル=108円台に進んだ円高に加え、対ユーロでも11カ月ぶり高値をマークするなど為替面で逆風が強まっている。構成的に内需株比率の高い指数トピックスは7日続落となっており、今月中旬以降は潮が引くように流れが変わってしまっている。チャート面では25日移動平均線(2万2548円)を割れたままで引き続き調整局面を示唆。下値のポイントは2万2000円辺りまで目立ったものは見当たらず、あまり買いを急がなくてもいい状況のように見受けられる。今週末には米雇用統計の発表も控えており様子材料には事欠かない。(ストック・データバンク 編集部)

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