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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~昨日同様、東エレクの動きが日経平均の方向性を決める

日経平均 <5分足> 「株探」多機能チャートより

1日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:昨日同様、東エレクの動きが日経平均の方向性を決める
■決算チェック:ソニーの19年3月期営業利益は8.8%減の見通し、売り先行だろうが想定内の印象
■前場の注目材料:三菱ロジスネクスト、エンジン開発撤退、フォークリフト、電動に軸足


■昨日同様、東エレクの動きが日経平均の方向性を決める

1日の日本株市場はこう着感の強い相場展開になりそうだ。4月30日の米国市場は下落。株式交換による統合を発表したスプリントとTモバイルUSが、米規制当局の反対に警戒した売りで急落しており、ソフトバンクG<9984>のほか、ハイテク株への手掛けづらさにつながろう。また、先週末に決算を発表したソニー<6758>がADRで7%超の下落となったことも、本格化する決算の中で様子見ムードが高まりそうである。また、今週は大型連休の谷間となる1日、2日の2営業日のみの取引となる。基本的には商いが細るところであり、個別物色が中心になりやすいだろう。

南北首脳会談では、南北融和を国内外に印象付ける格好となった。米朝首脳会談への期待感が高まるなか、リスク選好姿勢が高まりやすい面はありそうだ。ただ、海外市場の反応は限られており、決算本格化で手掛けづらい状況のなか、先物主導のインデックス売買によって、振らされやすい相場展開になろう。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売りが先行するほか、参加者が限られるなか、ソフトバンクGなど指数インパクトの大きい値がさの一角に上値を抑えられやすい展開になりそうだ。そのため、指数に振らされ難い中小型株の一角に短期筋の値幅取り狙いの資金が向かいやすいと考えられる。また、日経平均はテクニカル面では先高観が強く、押し目買い意欲の強さが意識されるほか、下を売り込む流れにもなりづらいところであろう。

ソニーの売り一巡後の底堅さが意識されるようだと、センチメントを明るくさせてくる可能性がある。米アップルの決算を控え、ハイテク株へのアク抜けを意識した押し目買いの動きが出てくる展開も意識されそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ソニーの19年3月期営業利益は8.8%減の見通し、売り先行だろうが想定内の印象

ソニー<6758>の18年3月期営業利益は前期比2.5倍の7348億円と従来予想(7200億円)をやや上回って着地し、20年ぶりに過去最高を更新した。スマートフォンとその他事業を除く全事業が増収増益を達成し、なかでもスマホ向けイメージセンサーが主力の半導体と映画事業が増益に大きく寄与した。一方、19年3月期の営業利益は同8.8%減の6700億円を見込んでいる。ただ、前期に土地や設備の売却益を計上した反動や為替想定が営業減益予想の主な要因とみられている。半導体事業では減価償却費、研究開発費の増加や為替の円高想定が響く見込みだが、イメージセンサーそのものの販売は堅調と予想されている。ゲーム関連事業や金融事業は高水準の収益を維持する見通しで、同社も収益のピークアウトを想定しているわけではないようだ。本日は減益見通しをネガティブ視した売りが先行するだろうが、市場では以前から期初計画は減益になるという指摘が見られたため、直近の3月安値(4959円)を大きく割り込む流れにならないとみられる。


■前場の注目材料

・日銀が大規模緩和継続
・朝鮮半島の緊張緩和
・米原油先物は上昇(68.57、+0.47)
・1ドル109円20-30銭
・日経平均は上昇(22467.87、+148.26)


・三菱ロジスネクスト<7105>、エンジン開発撤退、フォークリフト、電動に軸足
・ソフトバンクG<9984>、米スプリント・Tモバイル合併、上位2社に対抗


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《HT》

 提供:フィスコ

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