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【市況】4日の米国市場ダイジェスト:NYダウは230ドル高、貿易摩擦警戒も交渉への期待広がる

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウは230ドル高、貿易摩擦警戒も交渉への期待広がる

4日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は230.94ドル高の24264.30、ナスダックは100.83ポイント高の7042.11で取引を終了した。中国政府が報復措置として、米国からの自動車や航空機などの輸入品に総額約500億ドル相当の追加関税を課す方針を発表、貿易戦争へと発展することを懸念し、大幅下落して始まった。その後は関税発動のタイミングや、交渉余地が残るとの見方から緩やかに下げ幅を縮小、引けにかけて上昇に転じる展開となった。セクター別では、耐久消費財・アパレルや自動車・自動車部品が上昇する一方で運輸やエネルギーが下落した。

中国による制裁措置への懸念から、航空機メーカーのボーイング(BA)が売られた。ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード(F)なども同様の懸念で朝方は売られたものの、3月自動車販売台数などが引き続き好感され上昇に転じた。メディア大手のバイアコム(VIAB)はCBSによる買収提案を拒否し、対抗案を準備中との観測で上昇。一方で交流サイトのフェイスブック(FB)は、英ケンブリッジ・アナリティカ社によるデータ不正収集問題で、最大8700万件のアカウントが影響を受けた可能性があることを明らかにして下落した。

フェイスブックは個人情報流出問題を受けて、新しいいプライバシー設定機能を導入したほか、プラバシー規約を更新するなどの対策を進めているものの、結果として同社プラットフォーム上での広告効果の低下に繋がるとの懸念が広がっている。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米中貿易摩擦への懸念緩和で円売り強まる

4日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円12銭から106円85銭まで上昇し、106円77銭で引けた。米国の3月ADP雇用統計が予想を上回ったほか、米中貿易摩擦問題でロス米商務長官やクドロー米国家経済会議(NEC)委員長が最終的には交渉で解決するとの見方を示したことがドル上昇の要因となった。また、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉協議で暫定合意に近いとの観測が強まったこともドル買い材料となった。米債利回りの上昇に伴うドル買いや株高に連れたリスク選好の円売りが観測された。ユーロ・ドルは、1.2271ドルから1.2310ドルのレンジで推移し、1.2280ドルで引けた。ユーロ・円は、130円28銭から131円20銭まで上昇。リスク選好の円売りが再燃した。ポンド・ドルは、1.4015ドルから1.4089ドルまで上昇した。利上げを織り込むポンド買いが優勢となった。ドル・スイスは、0.9580フランから0.9612フランまで上昇した。


■NY原油:小幅安で63.37ドル、原油在庫減少で下げ幅は縮小

NY原油先物5月限は小幅安(NYMEX原油5月限終値:63.37 ↓0.14)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は前日比-0.14ドルの63.37ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時62.06ドルまで売られたが、通常取引終了時点にかけて買戻しが入ったことで下げ幅は縮小した。原油在庫が増加予想に反して減少したことや、米中貿易摩擦への懸念が多少緩和されたことが買い材料となった。米国株高も多少意識されたようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  29.88ドル +0.29ドル(+0.98%)
モルガン・スタンレー(MS) 53.67ドル +0.50ドル(+0.94%)
ゴールドマン・サックス(GS)252.62ドル +2.04ドル(+0.81%)
インテル(INTC)      49.99ドル +0.24ドル(+0.48%)
アップル(AAPL)      171.61ドル +3.22ドル(+1.91%)
アルファベット(GOOG)   1025.14ドル +11.73ドル(+1.16%)
フェイスブック(FB)    155.10ドル -1.01ドル(-0.65%)
キャタピラー(CAT)     145.18ドル +0.12ドル(+0.08%)
アルコア(AA)       46.92ドル +1.57ドル(+3.46%)
ウォルマート(WMT)     87.22ドル +0.42ドル(+0.48%)
スプリント(S)       5.06ドル +0.10ドル(+2.02%)

《HT》

 提供:フィスコ

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