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【市況】22日の香港市場概況:ハンセン1.1%安で続落、決算発表のテンセント5.0%下落

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

22日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比343.47ポイント(1.09%)安の31071.05ポイントと続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が94.00ポイント(0.75%)安の12427.55ポイントと5日続落した。ハンセン指数は約2週ぶりの安値水準に落ち込んでいる。売買代金は1519億3300万香港ドルに拡大した(21日の売買代金は1528億5300万香港ドル)。

域内金利の上昇が嫌気される。米国の利上げを受けて、金融政策で米国に追随する香港でも政策金利が引き上げられた。利上げは予想通りとはいえ、市中金利の動向が気がかり材料となっている。米中の関係悪化も危ぐされる状況。中国は知的財産権を侵害しているとして、トランプ大統領は週内にも中国製品に対する関税引き上げなどの制裁措置を発表する見通し??と複数の米メディアが一斉に報じた。中国が報復に出る恐れも強まっている。

ハンセン指数の構成銘柄では、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が5.0%安と下げが目立っている。同社は21日引け後、17年10~12月期の大幅増益を明らかにしたものの、モバイルゲームが前期比で減収を余儀なくされたことが嫌気された。香港拠点の銘柄群もさえない。長江実業集団(1113/HK)が2.5%安、香港交易所(香港証券取引所:388/HK)が1.9%安、新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティーズ:16/HK)が1.3%安で引けた。

中国自動車セクターも安い。北京汽車(BAICモーター:1958/HK)が3.2%、吉利汽車HD(175/HK)が2.1%、広州汽車集団(2238/HK)が1.9%、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.4%ずつ下落した。

半面、好業績銘柄の一角はしっかり。百貨店チェーンを展開する金鷹商貿集団(3308/HK)は1.5%高と続伸した。同社が20日引け後に報告した通期決算では、利益が前年比で3倍を記録している。白物家電大手の海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)は2.7%高と反発。17年通期決算の2割増益、配当の増額予定が好感されている。

一方、本土市場は続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.53%安の3263.48ポイントで取引を終えた。不動産株が下げを主導。消費関連株、海運株、インフラ関連株、自動車株、鉄鋼株、発電株などもさえない。銀行株や保険株も値下がりした。半面、証券株の一角はしっかり。石油株、ITハイテク関連株の一角も物色された。

【亜州IR】

《FA》

 提供:フィスコ

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