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【市況】7日の米国市場ダイジェスト:NYダウは82ドル安、コーン委員長の辞任を嫌気

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウは82ドル安、コーン委員長の辞任を嫌気

7日の米国株式相場はまちまち。ダウ平均は82.76ドル安の24801.36、ナスダックは24.64ポイント高の7396.65で取引を終了した。関税導入を巡る対立でコーン国家経済会議委員長の辞任が報じられ、トランプ政権の先行き不透明感から売りが先行。1月貿易収支で赤字幅が9年ぶりの高水準となったことも嫌気された。ロス商務長官が北米自由貿易協定(NAFTA)の見直し次第で、カナダ、メキシコへの関税措置を適用除外とする可能性に言及し、下げ幅をやや縮小したものの、相場を押し上げるには至らなかった。セクター別では、ソフトウェア・サービスやヘルスケア機器・サービスが上昇する一方で食品・生活必需品小売やメディアが下落した。

税務サービスのH&Rブロック(HRB)は、売上高が予想を上振れ大幅上昇。ソフトウェアのオートデスク(ADSK)は、決算内容が好感され急騰。一方で、ディスカウントストアのダラー・ツリー(DLTR)は、決算内容が市場を下振れ大幅下落。動画ストリーミングのネットフリックス(NFLX)は、一部アナリストによる投資判断引き下げを受け売られた。

地区連銀経済報告(ベージュブック)では、景気が緩やかに拡大したとの認識が示された。大半の地区で賃金や物価が上昇しており、3月の利上げを後押しする内容となった。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米輸入関税規模縮小の思惑で円買い後退

7日のニューヨーク外為市場でドル・円は、105円72銭から106円22銭まで上昇し、106円09銭で引けた。コーンNEC委員長の辞任表明で米国は保護貿易に傾斜するとの懸念がくすぶりドル売り・円買い優勢で始まった。しかし、予想を上回った米ADP雇用統計、米地区連銀経済報告(ベージュブック)で全米の経済成長の継続やインフレ上昇が確認されたことや、輸入関税についてメキシコやカナダが免除される可能性があるとの思惑が広がり、ドル買い・円売りが再燃した。ユーロ・ドルは、1.2424ドルから1.2385ドルまで下落し、1.2410ドルで引けた。ユーロ・円は、131円18銭から131円75銭まで上昇した。米国が導入を計画している輸入関税が当初の規模より縮小される可能性が示唆されたことから、リスク回避の円買いは後退した。ポンド・ドルは、1.3854ドルから1.3907ドルまで上昇。ドル・スイスは、0.9396フランから0.9443フランまで上昇した。


■NY原油:反落で61.15ドル、貿易戦争激化で世界経済の成長阻害への懸念残る

NY原油先物4月限は反落(NYMEX原油4月限終値:61.15 ↓1.45)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比-1.45ドルの61.15ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時60.58ドルまで売られた。この日発表された週間在庫統計で原油在庫の増加幅は市場予想をやや下回ったものの、貿易戦争の激化によって世界経済の成長は阻害されるとの見方は後退していない。米国株が一時大きく下げたことも嫌気された。ただ、ロス米商務長官は「トランプ政権は輸入関税について対象を絞ったアプローチを検討している」との見方を示しており、輸入関税賦課の対象が広範囲に及ぶ可能性は低いとみられている。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  32.18ドル +0.07ドル(+0.22)
モルガン・スタンレー(MS) 56.88ドル +0.32ドル(+0.57%)
ゴールドマン・サックス(GS)265.35ドル -1.58ドル(-0.59%)
インテル(INTC)      51.32ドル +0.61ドル(+1.20%)
アップル(AAPL)      175.03ドル -1.64ドル(-0.93%)
アルファベット(GOOG)   1109.64ドル +14.58ドル(+1.33%)
フェイスブック(FB)    183.71ドル +3.93ドル(+2.19%)
キャタピラー(CAT)     151.51ドル -2.24ドル(-1.46%)
アルコア(AA)       47.88ドル +0.89ドル(+1.89%)
ウォルマート(WMT)     87.74ドル -1.32ドル(-1.48%)
スプリント(S)       5.31ドル -0.04ドル(-0.75%)

《HT》

 提供:フィスコ

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