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【特集】<話題の焦点>=デジタルカメラ復調!7年ぶりに国内出荷台数増加

ニコン <日足> 「株探」多機能チャートより
 デジタルカメラに復活の兆しが見え始めた。カメラ映像機器工業会(CIPA)が今月1日に発表した2017年の国内出荷台数は、前年比0.03%増の352万1425台と、極めてわずかながらも7年ぶりに増加に転じた。海外向けを含めると、同3.3%増の2497万8486台となっている。若い女性などを中心に、写真投稿の「インスタグラム」など、インターネット交流サイト(SNS)上での、いわゆる“インスタ映え”を狙った写真を撮ろうとする志向が、本格的なデジタルカメラの購買につながっているようだ。

 ニコン<7731>は2月8日、18年3月期第3四半期累計(17年4~12月)決算発表で、通期業績予想を上方修正した。通期の予想営業利益を従来の450億円から530億円(前期比68.5倍)に引き上げた。「精機事業」は、半導体露光装置分野が構造改革関連費用を計上した前年同期との比較で大きく収益が改善するなかで、第3四半期累計の営業利益は285億9500万円(同96.2%増)に急増した。デジタルカメラ主力の「映像事業」も、17年9月に発売した高精細な描写と、高速連続撮影を両立させたデジタル一眼レフカメラ「D850」が好評を博し、同部門の営業利益を316億1800万円(同36.4%増)に伸ばした。

 キヤノン<7751>が1月30日に発表した17年12月期の連結決算で、カメラ部門の売上高が703億円(前の期比5.3%増)になった。続く18年12月期の同部門の売上高は711億円(前期比1.2%増)を見込んでいる。18年12月期は、2ケタ成長が継続するミラーレス一眼カメラが牽引し、増収を維持する見通しだ。

 オリンパス<7733>のカメラ部門である映像事業の18年3月期の第3四半期累計(17年4~12月)売上高は、473億1300万円(前年同期比1.1%増)、営業利益14億9300万円(同76.9%増)となった。ミラーレス一眼カメラの分野で、前期に発売したフラッグシップ機「OM-D E-M1Mark 2」などの販売が堅調に推移して売上高が拡大し、営業損益は費用の圧縮を進めたことが寄与している。このほかの主な関連銘柄としてはソニー<6758>、カシオ計算機<6952>などがある。

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

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