【注目】本日注目すべき【好決算】銘柄 アイロムＧ、ＳＵＭＣＯ、フージャース (9日大引け後 発表分)

　9日大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

　アイロムＧ <2372> 　　★上期経常は黒字浮上、記念配当10円を実施
　◆18年3月期上期(4-9月)の連結経常損益は5億5800万円の黒字(前年同期は2億1400万円の赤字)に浮上して着地。主力のSMO(治験施設支援機関)事業でがんや難治性疾患の新規受託が好調だったことが寄与。受託単価の見直しを進めたほか、エシックとの統合効果で支援領域が拡大したことも増益につながった。
　　通期計画の8億円に対する進捗率は69.8％に達しており、業績上振れが期待される。
　　併せて、創業20周年記念配当10円を実施する形で、今期の上期配当を0円→10円に増額修正した。

　ＰＳ三菱 <1871> 　　★今期経常を一転33％増益に上方修正、配当も4円増額
　◆18年3月期の連結経常利益を従来予想の31.4億円→46億円に46.5％上方修正。従来の9.1％減益予想から一転して33.2％増益見通しとなった。土木工事が順調に進み、売上が計画を上回ることが寄与。工事採算の改善も利益を押し上げる。
　　業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の12円→16円(前期は12円)に増額修正した。予想PERが16.6倍→10.8倍に急低下する一方、期末配当利回りは2.03％に上昇し、割安感が強まった。

　フージャース <3284> 　　★上期経常が4倍増益、対通期計画82％進捗
　◆18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比4.0倍の49.4億円に急拡大して着地。高齢者向けマンションの引き渡しが進んだうえ、太陽光発電所を売却したことも収益を押し上げた。
　　通期計画の60億円に対する進捗率は82.4％に達しており、業績上振れが期待される。

　ＳＵＭＣＯ <3436> 　　★非開示だった今期経常は3.5倍増益、配当は16円増配
　◆17年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は前年同期比4.3倍の242億円に急拡大して着地。スマートフォンの高機能化やデータセンターの増加に伴う半導体需要の拡大を背景に、シリコンウエハーの販売が大きく伸びたうえ、値上げ効果も収益を押し上げた。
　　併せて、非開示だった通期の業績予想は連結経常利益が前期比3.5倍の352億円に拡大する見通しを示した。業績好調に伴い、従来未定としていた今期の年間配当は26円(前期は10円)実施する方針とした。

　大日精 <4116> 　　★今期経常を一転17％増益・最高益に上方修正
　◆18年3月期の連結経常利益を従来予想の113億円→143億円に26.5％上方修正。従来の7.4％減益予想から一転して17.2％増益を見込み、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。自動車向けプラスチック成形材料や着色剤、情報記録材料などの販売が想定以上に伸びることが寄与。
　　予想PERが12.8倍→10.6倍に低下し、割安感がさらに強まった。

　有沢製 <5208> 　　★今期経常を15％上方修正
　◆18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比3.2倍の21.7億円に急拡大し、従来予想の18億円を上回って着地。スマートフォン用を中心に主力のプリント基板向け材料などの販売が伸びたことが寄与。産業用構造材料部門の採算改善に加え、円安による為替差損の解消も大幅増益に貢献した。
　　業績好調に伴い、通期の同利益を従来予想の35.5億円→41億円に15.5％上方修正。増益率が32.0％増→52.4％増に拡大する見通しとなった。今期業績の上方修正は8月に続き、2回目。
　　予想PERが13.8倍→12.6倍に低下し、割安感が強まった。

　報国鉄 <5542> [ＪＱ]】　★今期経常を23％上方修正
　◆17年12月期の経常利益(非連結)を従来予想の7億円→8.6億円に22.9％上方修正。減益率が23.2％減→5.7％減に縮小する見通しとなった。半導体製造装置用低熱膨張合金の受注が想定以上に伸び、売上が計画を10.0％も上回ることが利益を押し上げる。

　クラッチ <6408> [ＪＱ]　　★上期経常は2.8倍増益で上振れ着地・通期計画を超過
　◆18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比2.8倍の9.7億円に急拡大し、従来予想の5億円を上回って着地。主力のカーエアコン用クラッチに加え、モーター、変・減速機向けなど一般産業用の販売も伸びたことが寄与。円安進行で為替差損益が好転したことも大幅増益に貢献した。
　　通期計画の7.8億円をすでに24.9％も上回っており、業績上振れが期待される。

株探ニュース