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【通貨】今日の為替市場ポイント:重要イベント通過でリスク回避的な取引縮小へ

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

8日のドル・円相場は、東京市場では110円01銭から109円38銭まで下落。欧米市場でドル・円は110円38銭まで反発し、110円06銭で取引を終えた。

本日9日のドル・円は110円前後で推移か。重要イベント通過でリスク回避的な取引はやや縮小する見込み。日経平均株価が強い動きを見せた場合、ドルは110円台半ば近辺まで上昇する可能性がある。

8日の東京市場では日本銀行の金融政策を巡る思惑でドルは一時109円38銭まで下落した。量的緩和策の早期解除の思惑が一部で浮上し、長期債利回りが上昇したことがドル売り・円買いを誘ったようだ。

報道によると、日銀の岩田副総裁は8日、参院財政金融委員会に出席し、物価目標達成後の出口戦略について「その時の物価や金利情勢、それに合わせた日銀の金融政策によって変わる」と指摘し、現状でのシミュレーションは「かえって市場の混乱をもたらす」と答えた。来週15-16日に開かれる日銀金融政策決定会合では、金融政策の現状維持が決定される公算だが、市場関係者の間では「量的緩和策からの出口戦略(政策)について来週の金融政策決定会合で議論されることはない」との見方が多い。

ただし、長期国債の保有残高が年間約80兆円に相当するペースで増加するよう買入れを行うことについては、直近の買い入れペースが80兆円を下回る状況となっていることから、買い入れペースに一定の幅を持たせることが検討される可能性があるとみられている。一部の市場関係者は「このような変更は円高・ドル安につながる可能性がある」と指摘し、米利上げ後にドル・円相場が円安方向に大きく振れる可能性は低いと見ているようだ。

《HT》

 提供:フィスコ

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