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【通貨】欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、米6月利上げ期待も政治の混迷が重石

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

今日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想する。日本時間25日3時にFOMC議事録(5月2-3日開催分)が公表される。4月28日に発表された1-3月期国内総生産(GDP)の急減速を念頭に「経済成長の鈍化は一時的なもの」とし、労働市場の改善や堅調な消費支出により成長の持続を見込む強気な見解を示した。議事録内容が予想通りなら、6月利上げ期待が高まり、ドル買いに振れやすい見通し。

ただ、今月9日にトランプ米大統領が連邦捜査局(FBI)長官を解任したことをきっかけに、先の大統領選でのトランプ陣営とロシアとの関連に疑惑が強まっている。ある短期筋は「政治情勢の不透明感が広がり、5月上旬から状況は悪化している」と指摘する。このため、議事録から6月利上げに前向きな内容が見込まれるものの、米国の株価や金利の上昇が限定的ならドルは伸び悩むだろう。

一方、FOMC議事要旨公表に先立って行われる欧州中銀(ECB)のドラギ総裁の講演も材料視されそうだ。ドイツのメルケル首相が22日、ユーロに関して「安すぎる」と発言し、ユーロ買いが強まった。23日はユーロの上昇は一服したが、ユーロ買いが継続する可能性は残されている。ECBによる金融緩和の解除に期待が広がればユーロ選好地合いが強まり、ドルの上昇を押さえるかもしれない。ただし、ユーロ・円が上昇した場合には、ドル・円は連れ高の可能性もあろう。


【今日の欧米市場の予定】
・17:00 南ア・4月消費者物価指数(前年比予想:+5.6%、3月:+6.1%)
・20:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:-4.1%)
・21:45 ドラギECB総裁講演
・22:00 米・3月FHFA住宅価格指数(前月比予想:+0.5%、2月:+0.8%)
・23:00 米・4月中古住宅販売件数(予想:565万戸、3月:571万戸)
・23:00 カナダ銀行が政策金利発表(0.50%に据え置き予想)
・02:00 米財務省5年債入札(340億ドル)
・03:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(5月2-3日分)
・07:00 カプラン米ダラス連銀総裁講演
・07:30 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が討論会参加

《HT》

 提供:フィスコ

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