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【通貨】今日の為替市場ポイント:日経平均株価続伸で111円台後半までドル続伸の可能性

ドル円 <5分足> 「株探」多機能チャートより

 

7日のドル・円相場は、東京市場では111円00銭から110円13銭まで下落。欧米市場でドルは110円17銭まで下げた後に111円37銭まで反発し、111円09銭で取引を終えた。

本日10日のドル・円は111円前後で推移か。地政学的リスク増大の懸念は残されているが、日経平均株価が続伸した場合、ドルは111円台後半まで上昇する可能性がある。

先週6日-7日に行われた米中首脳会談では、双方が二国間関係の進展への期待を表明したが、具体的な課題の進展はなかったようだ。首脳会談後にティラーソン国務長官は記者会見を行い、「両首脳は北朝鮮の核・ミサイル問題について深刻な段階に達しているとの認識で一致し、国連制裁の完全履行を確認した」と伝えている。報道によると、米政府当局者は制裁を履行しない場合は北朝鮮と取引がある中国企業を制裁対象にする意向を伝達したもようだ。

なお、今回の米中首脳会談では、米国の対中貿易赤字を削減するための「100日計画」を立て、削減に取り組むことで一致した。短期間で貿易赤字を減らすことは難しいが、「100日計画」の策定について米中両国が合意していることから、米国財務省は4月中に提出予定の半期為替報告書で中国を為替操作国に認定しないとみられる。ただし、対米貿易黒字の大きさを考慮して日本、中国などを引き続き「監視リスト」に指定する可能性は高いと予想されており、円安誘導とみなされる金融政策の導入は一段と難しくなりそうだ。

《SK》

 提供:フィスコ

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