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【通貨】欧米為替見通し:ドル・円は下値が堅い、米FRBの3月利上げ観測高まる

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

今日の欧米外為市場では、ドル・円は下値の堅い展開を予想したい。トランプ米大統領の議会演説を終え米金融政策に焦点が移るなか、連邦準備理事会(FRB)当局者によるタカ派寄りの発言を手がかりに、ドル買いが入りやすい見通し。ただ、上値の重さが意識され、115円回復を目指す値動きにはなりにくいだろう。

トランプ大統領による比較的穏健な議会演説の後、ダドリーNY連銀総裁とウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁、カプラン・ダラス連銀総裁による講演から、FRBは今月14-15日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げに踏み切るとの思惑が広がった。また、ブレイナードFRB理事が日本時間2日8時に行われた講演で、米国経済の持続を認めたうえで、緩和的な措置を徐々に取り除くことが「早期に適切となる可能性が高い」と指摘。一貫してハト派寄りだったブレイナード理事の発言について、ある短期筋は「利上げに前向きと受け止められる」との見方を示した。

CMEグループが算出するFedウォッチでは、3月利上げ予想が一気に高まっており、明日予定のイエレンFRB議長とフィッシャー同副議長による講演が注目されている。ブラックアウト直前のタイミングで、3月利上げを市場に織り込む最後のチャンスとなるためだ。ただ、本日のアジア市場でドル・円は114円付近で伸び悩んでおり、上値の重さが意識されやすい。FRB議長と副議長の発言が3月利上げに踏み込んだものにならなければ、節目の115円台回復は難しいとの見方が強まっている。(吉池 威)


【今日の欧米市場の予定】
・18:30 英・2月建設業PMI(予想:52.0、1月:52.2)
・19:00 ユーロ圏・2月消費者物価指数速報値(前年比予想:+1.9%、1月:+1.8%)
・19:00 ユーロ圏・1月生産者物価指数(前年比予想:+3.2%、12月:+1.6%)
・19:00 ユーロ圏・1月失業率(予想:9.6%、12月:9.6%)
・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:24.5万件、前回:24.4万件)
・22:30 カナダ・10-12月期GDP(前期比年率予想:+2.0%、7-9月期:+3.5%)
・09:00 メスター米クリーブランド連銀総裁講演(リーダーシップについて)

《SK》

 提供:フィスコ

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