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【材料】欧米為替見通し:ドル・円は小じっかりの展開か、米GDP後は115円台定着も

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

今晩の欧米外為市場では、ドル・円は小じっかりの値動きを想定したい。米株高で市場センチメントが改善するなか、今晩発表の米国の10-12月期国内総生産(GDP)速報値には上振れ期待もみられ、ドル買いが続きそうだ。ただ、米連邦準備理事会(FRB)の早期の追加利上げの可能性は不透明であり、ドルの上昇は小幅にとどまりそうだ。

NYダウが25日に史上初めて20000ドル台を突破し、26日は連日の高値更新となったことが好感され、前日海外市場ではドル買い基調に振れた。その流れを受けた今日のアジア市場では、日銀による5-10年の国債買い入れオペ増額を受けた円売りも強まり、ドルは一時115円台を回復。ある市場筋は、「数日前の112円半ばからの上昇ペースを考えれば、ドルは上向き」との見方を示す。

今晩は22時半発表の米国の10-12月期GDPが注目材料。前期比年率+2.2%と予想され、旺盛な個人消費で改定値が+3.5%と2年ぶりの高い伸び率となった7-9月期と比べ見劣りする。しかし、上振れ期待がみられ、また、今後発表される改定値などの上方修正で、最終的には+3.0%前後の成長も期待されている。

ただ、FRBが来週開催する連邦公開市場委員会(FOMC)では、現行の金融政策維持が見込まれており、ドルは買い一巡後に上げ渋る展開となりそうだ。市場関係者は、追加利上げのタイミングを6月とみているが、まだ時間があるため利上げ観測によるドル買いは限定的となる見通し。また、トランプ政権の政策運営への不透明感も続いており、ドル買いを弱める材料として意識されやすいだろう。(吉池 威)


【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・12月マネーサプライM3(前年比予想:+4.9%、11月:+4.8%)
・22:30 米・10-12月期GDP速報値(前期比年率予想:+2.2%、7-9月期:+3.5%)
・22:30 米・12月耐久財受注速報値(前月比予想:+2.5%、11月:-4.5%)
・24:00 米・1月ミシガン大学消費者信頼感指数確定値(予想:98.1、速報値:98.1)
・EU財務相理事会
・米英首脳会談

《SK》

 提供:フィスコ

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