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【市況】<マ-ケット日報> 2016年12月5日

 5日の市場は日経平均が続落。終値は前週末比151円安の1万8274円だった。イタリアの国民投票の結果を受けて欧州政治不安が意識され、高値圏にある日本株に利食い売りが広がった。円相場もやや上昇気味に推移。リスクを取る動きがいったん止まっている。ただ、本格的に売り込む雰囲気はなく、押し目のポイントを探るような状態といえる。ここまできちんとした調整がなかっただけに、こうした動きはある意味健全ともいえそうだ。

 前週末の米国市場は雇用統計の結果を受けてダウ平均は4日ぶりに小反落した。11月の雇用統計は予想通りだったものの、10月分が下方修正されたことなどが引っ掛かったようで利食い売りが優勢となった。イタリア国民投票を前にした欧州株が軒並み値を下げていたことも重荷に。もっとも、S&P500種やナスダック指数は小反発しており、全面的に売られているわけではない。一方、イタリアの国民投票の結果(首相辞任)を最初に受けることとなった東京市場。欧州の反EUの流れを警戒するムードが漂ったが、あらかじめ予想されていたこともあって狼狽的な売りはほとんど見られなかった。むしろ押し目を待っていた向きには好都合のようで、終盤は徐々に下げ渋る動きに移っている。米雇用統計を通過して次なるイベントは来週の米FOMCまで目立ったものは見当たらない。市場は値固めを完了させたら徐々に回復基調に戻るものと思われる。(ストック・データバンク 編集部)

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