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【通貨】ユーロ週間見通し:上げ渋りか、原油安が上値を抑える可能性

ユーロ円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■反落、米長期金利の上昇が意識される

先週のユーロ・ドルは反落。米大統領選の開票過程でトランプ氏の優勢が伝えられたことを意識して一時1.1300ドルまでユーロ高・ドル安に振れた。しかしながら、トランプ氏の大統領当選が決まった後は米長期金利が大幅に上昇しており、この動きを意識したユーロ売り・ドル買いが広がった。取引レンジ:1.0830ドル-1.1300ドル。

■弱含みか、トランプ政権への期待持続

今週のユーロ・ドルは弱含みか。トランプ次期政権への期待がさらに高まれば、ユーロ安・ドル高は継続する見通し。経済指標の上振れや米金融当局者によるタカ派寄りの発言を手がかりとして、連邦準備制度理事会(FRB)による12月利上げを織り込む展開が予想される。このため、ユーロ・ドルは1.08ドルを下回る可能性がある。

予想レンジ:1.0750ドル-1.0950ドル。

■強含み、ドル高・円安進行の影響受ける

先週のユーロ・円は強含み。米ドル高・円安が急速に進行したことから、ユーロの対円レートはやや強い動きを見せた。トランプ大統領の誕生でユーロ買い・米ドル売りは急速に縮小したが、株高を意識したリスク選好的なドル買い・円売りは急増し、この影響でユーロの対円レートは底堅い動きとなった。取引レンジ:113円73銭-116円58銭。

■上げ渋りか、原油安が上値を抑える可能性

今週のユーロ・円は上げ渋りか。次期米大統領に選出されたトランプ氏の動向が手がかりとなりそうだ。組閣人事や政策内容への期待が高まれば株高は継続する見込み。米長期金利の上昇や原油安はユーロ売り材料となるが、米ドル高・円安は続くとみられており、対円レートが大幅に下落する可能性は低いとみられる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・14日:9月鉱工業生産(前月比予想:-1.0%、8月:+1.6%)
・15日:9月貿易収支(予想:+229億ユーロ、8月:+184億ユーロ)
・15日:7-9月期域内総生産改定値(前年比予想:+1.6%、速報値:+1.6%)
・18日:9月経常収支(8月:+236億ユーロ)

予想レンジ:114円00銭-117円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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