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【通貨】今日の為替市場ポイント:日銀金融政策決定会合の結果判明を待つ状況

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

10月31日のドル・円相場は、東京市場では104円43銭から104円97銭まで反発。欧米市場でドルは一時105円23銭まで買われたが、原油安などを嫌気して104円78銭まで反落し、104円83銭で取引を終えた。

本日11月1日のドル・円は、主に104円台後半で推移か。日本銀行の金融政策を見極める展開となる。現状維持の公算だが、市場参加者の間で追加緩和の必要性は当面ないとの見方が広がった場合、ドルの上値はやや重くなる可能性がある。

日本銀行の黒田総裁は9月21日の金融政策決定会合後に行われた会見で「長短金利操作を中心とする枠組みでは、マネタリーベースや国債残高を操作目標とする従来の枠組みより、経済情勢の変化に柔軟に対応できる。政策の持続性も高まる」との見方を示した。10年国債利回りは9月下旬以降、おおむね-0.06%前後で推移している。2年債の利回り水準は-0.25%前後で推移しているが、足元では若干上昇しており、両者の利回り格差は若干縮小している。

日銀は、「イールドカーブの過度な低下、フラット化(利回り格差の縮小)は、広い意味での金融機能の持続性に対する不安感をもたらし、マインド面などを通じて経済活動に悪影響を及ぼす可能性がある」と指摘している。市場関係者の間では、日銀の金融調節によって10年債の利回りはやや上昇し、0%近辺に接近すると予想しているが、この動きは為替相場にも影響を与える可能性がある。日米の長期金利格差がやや縮小した場合、ドル売り・円買い材料になるとみられており、この点について日銀の見解や黒田総裁の会見内容が注目されそうだ。

《WA》

 提供:フィスコ

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