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【市況】<マ-ケット日報> 2016年9月12日

 週明けの市場は日経平均が大幅反落。終値は前週末比292円安の1万6672円で、先月26日以来、約半月ぶりの安値となって取引を終えた。米利上げ観測の高まりから世界各国でリスクオフの動きが強まり、東京市場も主力株中心に幅広い銘柄が売られてしまった。日銀のETF買い期待で下げ渋る場面があったが、当の日銀が動いた様子は感じられず後場には一段安を演じている。

 前週末の米国市場はFRB当局者による利上げに前向きな発言を受けてダウ平均は大幅に3日続落。約2カ月半ぶりの下げ幅で7月7日以来の水準まで下押してきた。ECB(欧州中央銀行)が量的緩和の延長に踏み切らなかったことに加え、米FRB高官が利上げに傾斜した発言を行ったことで金利が上昇。これを受けて堰を切ったように株式市場から資金が流出した。来週20~21日に行われるFOMCまで利上げを意識した相場を強いられそうだ。一方、東京市場は1ドル=102円台後半に入った円安が多少なりとも支えになるかと思われたが、先物への売りなどもあって結局はNYダウなどと似たような下落率を演じてしまった。日銀の買いが入った明確な痕跡も見えず後場には日経平均が350円を超える下げに。米国株の下げの大きさがリスクオフを想起させ、再び外国人売りが強まることも懸念されたようだ。チャートの形は1万7000円辺りが改めて強いカベとして認識される格好に。200日移動平均線を抜け切れず未だ強気相場には移行できない状況だ。(ストック・データバンク 編集部)

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