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【通貨】今日の為替市場ポイント:米国株式や原油先物の上昇を意識して円売り継続へ

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

2日のドル・円相場は、東京市場では103円13銭から103円62銭で推移。欧米市場でドルは一時104円32銭まで上昇し、103円92銭で取引を終えた。

本日5日のドル・円は、104円前後で推移か。8月米雇用統計は市場予想をやや下回る内容だったが、ドルはユーロ、日本円に対して強い動きを見せた。また2日の米国株式やNY原油先物は堅調に推移していることから、東京市場ではリスク選好的な円売りが継続する見込み。

米労働省が2日に発表した8月雇用統計については、非農業部門雇用者数が予想を下回り、平均時給の伸び率は鈍化したことから、9月利上げを後押しする材料ではないとの声が聞かれている。ただし、ラッカー米リッチモンド連銀総裁は、「8月雇用統計は、まずまず強い内容」と指摘し、9月利上げを支持する考えを示した。

外為市場では9月利上げに対する期待感は消えていない。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長とフィッシャー副議長は早期利上げに前向きであるとみられており、9月20-21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で両者が0.25ポイントの利上げを提案した場合、賛成多数で利上げが決定される可能性が高い。

ただし、FOMCが公表する経済・金利予測で2016年末以降の金利見通しは引き下げられる可能性がある。2016年の利上げは9月の1度だけにとどまる場合、米株式市場にとっては好都合となりそうだが、ドルの先高観は後退する可能性がある。

《WA》

 提供:フィスコ

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