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【市況】<週末コメント> ─ 来週の相場展望 ─ 2016年8月19日

 今週の日経平均終値は16545円82銭、前週末比374円10銭安でした。

 先週は日銀のETF買いを好感して急反発しましたが、今週はそのETF買いが肩透かしに終わり日経平均は週間で反落しています。良くも悪くも今の相場は日銀次第。しかし、日銀が買わなければ上がらないというのは何とも歪で、相場の自律性が損なわれているようにも思えます。4-6月決算の発表が一巡して今期の上場企業の通期経常益予想は0.5%の減益です。今年3月末の日経平均株価が1万6758円。利益はほぼ横ばいなので、為替、金利、海外景気など環境に変化がなければ、今の日経平均は妥当な位置と考えられます。企業の売上高も伸びていないので、PER14倍弱は割安とも割高とも言えない普通の状態でしょう。ひとつポイントとなるのが企業の想定為替レートが1ドル=107円となっていることでしょうか。足元で7円近くも開きがあり業績見通しを不透明にさせています。日銀買いがなければ今週の1ドル=99円台示現で日経平均は1万6000円近辺まで落ちていても不思議ではなかったでしょう。今の市場に日銀以外の買い手がいないのは、投資家が本来買いたい値段になっていないからかも知れません。相場観なく年6兆円を買う日銀。相場観を持って臨む個人投資家にとってちょっと邪魔な存在となっています。来週も極端な円高さえなければ日銀買いで1万6500~7000円のレンジ相場を継続するものと思われます。(ストック・データバンク 編集部)

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