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【通貨】今日の為替市場ポイント:米9月利上げ観測後退でリスク選好の円売り縮小

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

17日のドル・円相場は、東京市場では100円17銭から101円17銭まで反発。欧米市場でドルは一時100円04銭まで売られており、100円25銭で取引を終えた。

本日18日のドル・円は、100円前後で推移か。米9月利上げ観測は再び後退し、ドルの上値は重くなった。日本銀行による9月追加緩和の可能性は残されているものの、リスク選好的なドル買い・円売りはやや縮小する見込み。

17日公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合議事録(7月26-27日開催分)によると、「インフレは抑制されており、利上げを待つのが望ましい」との意見が記されていたが、一部参加者は「労働市場は完全雇用に近い状態」との理由で早期利上げを主張していたことが判明した。

ただし、結論的には「金融緩和の解除をさらに進める前に、労働市場と経済活動の状況を測るため、経済データをさらに蓄積することが賢明」との認識が共有された。市場関係者の間からは、「7月開催分のFOMC議事録は9月利上げを示唆する内容ではない」との声が聞かれている。NY連銀のダドリー総裁は16日の講演で「9月会合での利上げの可能性はある」との見方を示していたが、市場参加者の間では、ダドリー総裁の発言はFOMCのコンセンサスとは一致していないとの見方が広がっている。

9月利上げの可能性は低いとの見方が再び広がったが、米国株はややしっかりとした動きを見せた。18日の日経平均株価が続伸すれば、リスク回避的な円買いは抑制される可能性がある。市場参加者の間からは、「ドルの上値が重くなっていることは否定できないが、新たなドル売り材料が提供されない場合、ドル・円相場が円高方向に大きく動くことは考えにくい」との声が聞かれている。

《WA》

 提供:フィスコ

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