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【通貨】ユーロ週間見通し:やや下げ渋る展開か、日銀追加緩和期待が再浮上も

ユーロ円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■弱含み、ユーロ圏の金利先安観強まる

先週のユーロ・ドルは弱含み。英中央銀行の金融緩和策は市場の想定を上回る内容だったことから、欧州中央銀行(ECB)は9月に追加緩和策を導入するとの思惑が広がり、ユーロ売り・米ドル買いが優勢となった。7月の米雇用統計が予想以上に強い内容だったこともユーロ売りを促す一因となった。取引レンジ:1.1046ドル-1.1234ドル。

■弱含みか、欧米の金融政策は異なる方向性

今週のユーロ・ドルは弱含みか。欧州中銀(ECB)は英国の欧州連合(EU)離脱の影響などを9月までに見極める方針だが、金融緩和の方針を維持する公算。7月の米雇用統計は予想以上の強い内容だったことから、年内利上げ観測は後退していない。米国とユーロ圏の金融政策の方向性は大きく異なっており、ドル選好地合いとなりそうだ。

予想レンジ:1.0900ドル-1.1200ドル

■軟調推移、ユーロ圏の金利先安観強まる

先週のユーロ・円は軟調推移。米ドル安・円高はやや一服したが、ユーロ圏の金利先安観が強まり、ユーロ安・米ドル高の相場展開となった関係でユーロの対円レートは一時112円台前半まで下落した。取引レンジ:112円32銭-117円82銭。

■やや下げ渋る展開か、日銀追加緩和期待が再浮上も

今週のユーロ・円はやや下げ渋る展開となりそうだ。黒田日銀総裁が言及した金融緩和政策の「検証」について、市場では緩和縮小観測が広がった。しかし、金融当局者はこうした見方を打ち消しており、追加緩和への期待が再浮上すれば円売りに振れやすい。原油価格の上昇や主要国の株高は、リスク選好的な円売りを促す一因となる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・12日:6月鉱工業生産(前月比予想:+0.6%、5月:-1.2%)
・12日:4-6月期域内総生産改定値(前年比予想:+1.6%、速報値:+1.6%)

予想レンジ:111円00銭-115円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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