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【通貨】欧米為替見通し:ドル・円の下落は限定的か、英中銀の政策発表を注視

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

今日の欧米外為市場では、ドル・円は英中銀の金融緩和を受けたポンド売りをきっかけに短期的な下落が見込まれるものの、限定的な下げにとどまろう。米利上げ観測は後退しているが、前日同様、原油価格や株価の上昇によってドルの下値(円の上値)が支えられる展開を想定したい。

今晩の取引では、英中銀が金融政策委員会(MPC)最終日で利下げを決定するかどうか注目される。前回7月13-14日のMPCでは利下げを見送ったが、今回は政策金利を0.50%から0.25%に引き下げると予想される。その場合、ポンドは短期的に対ドルや対円での売りに振れる見通し。ただ、利下げはある程度織り込み済みのため、それだけで大幅安となる展開は想定しにくい。同時に公表される議事要旨や四半期物価報告から、欧州連合(EU)離脱の影響についてそれほど悲観的な見解が示されなければ、ポンドに買い戻しの動きが広がる可能性もある。

ドル・円については、英中銀の利下げ決定を受けたポンド・円の下落をきっかけにドル売り・円買いに振れる展開が予想される。ただ、前日の米国市場では、7月ISM非製造業景況指数が前回と予想をいずれも下回り、連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ観測は一段と後退したが、ドル・円の売りは目立たず。米ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)が節目の40ドルを回復したことや米国株が反発したことがその要因とみられ、今晩も原油高、株高が続けば、ドル・円は下支えされよう。


【今日の欧米市場の予定】
・17:00 欧州中央銀行(ECB)経済報告
・19:15 カプラン米ダラス連銀総裁講演(上海)
・20:00 英中銀金融政策委員会が金融政策発表(政策金利0.25%引き下げ予想)
・20:00 英中銀金融政策委員会の議事要旨
・20:00 英中銀・四半期物価報告
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:26.5万件、前回:26.6万件)
・23:00 米・6月製造業受注(前月比予想:-1.9%、5月:-1.0%)
・23:00 米・6月耐久財受注改定値(予想:-4.0、速報値:-4.0)

《WA》

 提供:フィスコ

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