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【通貨】今日の為替市場ポイント:ドル・円は106円前後で推移か、日銀追加緩和への思惑後退で円売り抑制も

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

21日のドル・円相場は、東京市場では106円86銭から107円49銭まで上昇。欧米市場でドルは一時105円42銭まで売られたが、105円81銭で取引を終えた。

本日22日のドル・円は、106円前後で推移か。日本の大型景気対策への期待はあるが、日銀による追加緩和への思惑は後退しており、リスク選好的な円売りは抑制される見込み。

21日の欧米市場では、日本銀行の黒田総裁が英BBCラジオ4の番組で発言した内容を巡ってドル売り・円買いが優勢となった。報道によると、黒田日銀総裁は6月21日の英BBCラジオ4の番組で、「現在の制度的枠組みを考えると、現段階でヘリコプターネーは必要性も可能性もない」と語った。英BBCによると、インタビューは6月17日に収録されていた。

ただし、黒田総裁は「現時点で日銀には量的緩和、質的緩和、マイナス金利で3つの選択肢がある」と指摘し、「これらを必要に応じて拡大することが可能であり、一段の金融緩和を実施することに対する重大な制限はない」と語っている。

市場関係者の間では、「日本銀行が国債買い入れ増額などの追加緩和を実施するのは2016年度第2次補正予算案が秋の臨時国会に提出された後になる」との見方が多いようだ。今月28-29日開催の日銀金融政策決定会合で何らかの追加緩和措置が講じられるとの見方は少なくないが、マイナス金利の拡大は金融機関の収益を圧迫するおそれがあることから、実施は困難とみられている。ETF(上場投資信託)の購入金額を増やすことについては、株式相場が安定しつつあることから、早急に実施する必要はないとの声が聞かれている。

《WA》

 提供:フィスコ

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