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【通貨】欧米為替見通し:ポンドは上昇一服か、利下げに警戒

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

今日の欧米外為市場では、ポンド・円は上昇一服となりそうだ。ポンドは足元では株高などを背景に上昇基調となっているが、今夕発表の経済指標や当局者発言で利下げが意識されれば上値は抑えられるだろう。足元で上値抵抗線として機能する25日移動平均線付近を上値メドとしたい。ドル・円への圧迫もある程度避けられない可能性。

ポンド・円は、7月6日に付けた128円台を底値に上昇基調に転じており、19日のアジア市場では一時141円08銭まで上昇した。日本政府の経済対策への期待感などで世界的な株高となり、リスク選好的な円売りが広がったことが背景。ソフトバンクグループによる英半導体設計ARMホールディングス買収もポンドの押し上げ要因。また、足元では英中銀金融政策委員会(MPC)メンバーが利下げに慎重姿勢を示したことで、引き続きポンドに買いは入りそうだ。

今日は17時半発表の6月消費者物価指数(5月は前年比+0.3%)と6月生産者物価指数・産出(同-0.7%)のほか、23時すぎのブロードベント英中銀副総裁による議会証言が材料視されそうだ。ただ、経済指標から英国の実体経済の弱さが意識される可能性はある。また、ブロードベント氏から緩和方針に関する見解が聞かれれば、ポンド売りに振れる展開も想定しておきたい。一方で、ポンドが大きく値崩れしなければ、ドル・円など他通貨への影響は避けられる見通し。


【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・6月消費者物価指数(前年比予想:+0.4%、5月:+0.3%)
・17:30 英・6月生産者物価指数・産出(前年比予想:-0.5%、5月:-0.7%)
・18:00 独・7月ZEW景気期待指数(予想:9.0、6月:19.2)
・21:30 米・6月住宅着工件数(予想:116.9万戸、5月:116.4万戸)
・21:30 米・6月住宅建設許可件数(予想:115.0万戸、5月:113.6万戸)
・22:00 IMF世界経済見通し改訂版発表
・23:05 ブロードベント英中銀副総裁が議会証言



 提供:フィスコ

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