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【通貨】欧米為替見通し:ドル弱含みか、米利上げへの悲観的な見方で

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

今晩から来週にかけての欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開となりそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ実施に悲観的な見方が広がる見通し。株価の持ち直しが続かなければドルは100円を目指す値動きとなろう。

英国の欧州連合(EU)離脱に伴い先行き不透明感は残されているものの、過度な警戒は後退。欧米株の持ち直しを受け、ドル・円は1日のアジア市場では103円前半まで回復した。来週も欧米株の買い戻しが続けばドルは上昇方向が見込まれる。また、日銀による追加金融緩和への期待も、ドル押し上げ要因となろう。しかし、FRBの利上げペースは鈍化し、現時点では年内1回の実施が市場コンセンサスとなっている。26-27日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)は見送りの公算で、米金融政策によってドル買いが強まる状況ではなさそうだ。

来週は、6日発表の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(6月14-15日開催分)と8日の米雇用統計が注目材料。タカ派で知られるブラード・セントルイス連銀総裁が6月のFOMC後に「向こう2年間で利上げは1回」との見解を示しており、FOMC議事録は消極的なトーンが予想される。また、雇用統計については、5月の非農業部門雇用者数の伸びが記録的な低水準にとどまったことを考慮すると、予想を大幅に上振れないと早期利上げ観測にはつながらないだろう。したがって、ドル・円は下方圧力がかかりやすく、節目の100円をうかがう展開を予想したい。


【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・6月製造業PMI改定値(予想:52.6、速報値:52.6)
・17:30 英・6月製造業PMI(予想:50.1、5月:50.1)
・18:00 ユーロ圏・5月失業率(予想:10.1%、4月:10.2%)
・22:45 米・6月製造業PMI改定値(予想:51.2、速報値:51.4)
・23:00 米・6月ISM製造業景況指数(予想:51.3、5月:51.3)
・23:00 米・5月建設支出(前月比予想:+0.6%、4月:-1.8%)
・米・債券市場は短縮取引

《WA》

 提供:フィスコ

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