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【市況】<マ-ケット日報> 2016年7月1日

 7月最初の取引となる本日の市場は日経平均が5日続伸。終値は前日比106円高の1万5682円だった。前日の欧米株の上昇と1ドル=103円台を示現した円安が買い材料となり、取引時間中は189円高まで上げ幅を広げる場面もあった。月初の急落というジンクスは今回は外れた格好で、英国ショックで落としすぎたポジションを取り戻す動きが内外で続いている。

 昨日の米国市場は英国の金融緩和観測や欧州株の上昇を受けてダウ平均が大幅に3日続伸。英国ショックによる下げ(870ドル)の9割まで戻してきた。この日発表された米経済指標が大きく改善したことも株高に貢献している。当初は極めて悲観的だった英国のEU離脱も、1週間が経って、すぐに大きな変化が起きるわけではないという認識に変わりつつある。さて、本日の東京市場は米国株高や英国株が年初来高値水準まで急回復していることから買い戻しの動きが継続した。連騰の警戒感や週末ということもあって中頃からは伸び悩んだが、当初想定したほどの悪影響が出ていない安堵感というものは徐々に広がっている。寄り前に発表された日銀短観は横ばいの結果で材料とならず。市場の注目は来週の米雇用統計へと移りつつある。来週も1万5000円台の往来相場となりそう。

 個別では3-5月の純利益が過去最高となったニトリHD <9843> が上場来最高値を大きく更新。ディフェンシブストック人気で伊藤園 <2593> 、山パン <2212> などが年初来高値を更新している。一方、利益予想が市場予想を下回ったクスリアオキ <3398> が急反落。エアバッグ不具合で新たなリコール発生からタカタ <7312> が売られている。(ストック・データバンク 編集部)

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