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2016年06月28日15時51分

【特集】スターティア Research Memo(7):増収減益の見通し

スターティア <日足> 「株探」多機能チャートより

■業績動向

(1) 2017年3月期業績見通し

スターティア<3393>は2017年3月期について、売上高10,860百万円(前期比6.8%増)、営業利益418百万円(同17.0%減)、経常利益418百万円(同23.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益200百万円(同21.0%減)を予想している。

同社の計画では、四半期ベースで見た場合、第1四半期から第4四半期にかけて尻上がりに業績が改善していく計画となっている。これは、組織体制の変更が営業の現場において浸透・消化され業績に反映されてくるのに時間がかかることを想定しているためだ。

利益面では、営業利益以下の各項目が前期比減益と予想されているが、これはデジタルマーケティング関連事業におけるデジタルマーケティングツール統合化のための開発投資や、クリエイティブ企業と連携した一般企業への営業体制確立のための研修費用、ITインフラ関連事業における組織体制変更や営業手法変更に伴う各種費用、などがコストを押し上げるためだ。これらの費用は期の前半に発生するものが多いため、四半期ベースでは、第1四半期は過去の例に照らしても多額の営業損失が見込まれ、その後右肩上がりで利益が拡大する計画となっている。

弊社では、2017年3月期の業績予想について、現時点では妥当な予想だと考えている。同社にはMFPや通信回線(おとくラインや「スターティア光」)、「セキュアSAMBA」、電子ブックやCOCOARの保守サービスなど、ストック型商材の蓄積が多いため、一定の収益は確保される。今回の組織体制変更と営業戦略の変更に関し、デジタルマーケティング関連事業でのCloud Circusやパートナーシップ制度といった新たな取り組みも、一定の成果を上げると弊社では期待している。今期の業績予想の達成可能性は十分に高く、今後の推移を見守りながら上方修正可能性などを探っていきたいと考えている。

(2) 2018年3月期以降の考え方

2018年3月期については、会社側予想は発表されていないが、弊社では大筋として以下のように考えている。

1つの手掛かりは前掲の2017年3月期の四半期別業績予想だ。本来的に、同社の業績は季節性が強く、第1四半期が最も弱く、第4四半期が最も強い。2017年3月期は、期の前半において組織体制の変更に伴う様々な費用増加(人材の研修費用なども含む)が予定されている。しかし、第3、第4四半期には通常モードに戻ることが想定されている。

2018年3月期は、前第4四半期の通常モードを引き継いで始まる点が重要なポイントだと考えている。過去の四半期ベースの業績推移と比較すると、2017年3月期の第1四半期と第2四半期は明確に利益額が100百万円~200百万円押し下げされている。これが2018年3月期に通常モードに戻ることは、期待して良いと弊社では考えている。ここで言う“通常モードに戻る”ということは“一時的費用がなくなる”ということであり、同社自身のコントロール下にあると言えるからである。

以上のような経緯から、仮にトップライングロースがない(売上成長がない)と仮定した場合でも、費用の減少によって300百万円前後の増益効果が期待できるのではないかと弊社では考えている。これをベースとして、事業構造改革の効果として売上高の増収をどこまで積み上げられるかで、業績が決まってくることになる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《RT》

 提供:フィスコ

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