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【経済】(中国)5月新車販売伸び率:年最大の9.8%、トヨタは12.0%増

ホンダ <日足> 「株探」多機能チャートより

中国の新車販売が増加傾向を維持している。今年5月の新車販売台数は、前年同月比9.8%増の209万1700台に伸びた。プラス成長は3カ月連続。伸び率は4月の6.3%から3.5ポイント拡大し、今年に入って最大を記録した。生産台数も5.0%増の206万4900台と、伸び率が4月の4.3%から0.7ポイント加速。ただ、前月比では販売、生産ともに減少し、1.7%、5.1%ずつ縮小している。業界団体の中国汽車工業協会が13日報告した。
車種別では、乗用車の販売台数が前年同月比11.3%増の179万3000台(前月比0.5%増)、生産台数が5.5%増の177万2100台(同3.7%減)。一方、商用車は販売台数が1.4%増の29万8600台(同13.0%減)、生産台数が2.0%増の29万2800台(同12.7%減)で推移した。
乗用車の中では、スポーツ多目的車(SUV)とミニバン(MPV)が堅調を維持し、セダンが小幅ながらプラス成長に転じる一方、クロスオーバーはマイナスが続いた。販売台数はそれぞれ、SUVが前年同月比36.3%増の62万7200台、MPVが28.2%増の18万100台、セダンが1.5%増の92万1400台、クロスオーバーが37.3%減の6万4300台。前月比でも、クロスオーバーを除く3車種が増加した。
国別では、中国自主ブランド乗用車の販売台数が前年同月比12.9%増の71万6900台に増大。ただ、乗用車販売全体に占める比率は39.98%と、前月を1.93ポイント下回っている。一方、海外ブランド乗用車の販売台数では、ドイツ系が引き続きトップ。販売台数が前月の34万6200台から35万1100台に拡大し、シェアも19.46→19.58%(↑0.12ポイント)に上昇した。2位の日本も、販売台数が前月の28万6400台から31万6400台に、シェアが16.10→17.65%(↑1.55ポイント)に上向いている。3位以下は、米系の11.24%(19万7200→20万1600台)、韓国系の8.39%(14万6900→15万500台)、仏系の2.80%(5万2500→5万300台)と続いた。
日本メーカーの中国販売は総じて堅調。主要4メーカーでは、ホンダ<7267>が前年同月比23.9%増の9万9456台と高成長を記録した。トヨタ自<7203>は12.0%増の10万2900台を売り上げ、5カ月連続でプラス成長を維持。日産も3.4%増の10万6100台と、小幅ながらプラス成長を確保した。一方、マツダは0.6%減の1万9614台で、マイナス成長が続いている。
完成車の輸出は低迷が続く。5月の海外輸出台数は前年同月比で20.9%減少し、5万6000台に落ち込んだ。車種別では、乗用車が5.2%増の3万6000台、商用車が39.2%減の2万台で推移している。ただ、全体では前月比で4.5%増加した。
1~5月の累計では、販売台数が前年同期比7.0%増の1075万5200台。伸び率は前年同期を4.9ポイント上回った。うち乗用車は7.8%増の925万8200台、商用車は2.3%増の149万7000台。生産台数は全体で5.8%増の1084万3500台に伸びた。
中国の新車販売は昨年、前年比4.7%増の2460万台と7年連続で世界最大を記録したものの、増加率は2012年(4.3%増)以来の低水準にとどまった。同協会は16年の新車販売台数について、前年比で5~7%増加すると予測している。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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