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【市況】<マ-ケット日報> 2016年6月9日

 9日の市場は日経平均が3日ぶりに反落。終値は前日比162円安の1万6668円だった。外国為替市場で円高が進行したことから売り先行のスタートとなった。4月の機械受注が下振れしたことも重荷となり、中頃には下げ幅が240円超えに達する場面も。引けにかけてやや持ち直したが、東証1部の売買代金は5日連続の2兆円割れで、株価浮上のためのエネルギーは相変わらず整っていない。

 昨日の米国市場は一段と騰勢を強める原油相場やドル安が好感されてダウ平均が3日続伸。4月27日以来およそ1カ月半ぶりに1万8000ドルの大台を回復した。NY原油先物(WTI)は51ドル台と11カ月ぶり高値を示現。これとドル安の組み合わせは米国景気・株価にとって好都合で市場の先高期待を強めている。ハイテク株の多いナスダック指数も反発してこちらは年初来高値更新へ。一方、円高がずしりとのしかかる東京市場は、日経平均が直近2日間の上げを一時帳消しにしるなど不安定さを露呈。寄り前発表の4月の機械受注の下振れも重荷となりマイナス圏での取引を終日強いられた。ケイ線的にはこの日も75日移動平均線(1万6634円)に下値を守られた格好だが、着々と進む円高と足元の少ない出来高では、いつ下方へブレイクされても不思議ではない状況。アベノミクスのエンジンをもう一度ふかすと言われてはいるが、市場はあまり待っていられないのも事実である。個別ではインドで原発を受注した東芝 <6502> が年初来高値を更新。非鉄市況の回復で住友鉱 <5713> も買われていた。(ストック・データバンク 編集部)

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