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【特集】アンジェス Research Memo(5):様々な資金調達方法の中から慎重に検討を進めながら調達していく方針

アンジェス <日足> 「株探」多機能チャートより

■業績動向

(3)財務状況

アンジェス MG<4563>の2016年3月末の財務状況を見ると、総資産は前期末比984百万円減少の3,767百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では、当期事業費用への充当に伴い現預金が1,212百万円減少した一方で、アトピー性皮膚炎治療薬等の臨床試験にかかる費用の前払いにより前渡金が170百万円増加した。また、固定資産では研究開発用機器の購入に伴い有形固定資産が29百万円増加したほか、保有株式の評価額上昇に伴い投資有価証券が36百万円増加している。

一方、負債合計は前期末比250百万円増加の781百万円となった。主に「ナグラザイム」の購入に伴い買掛金が190百万円増加した。また、純資産は前期末比1,235百万円減少の2,985百万円となった。四半期純損失の計上に伴い利益剰余金が減少した。

同社は今後の事業活動資金の充足を目的に、2016年4月に第三者割当による新株予約権を発行した。発行後に株価が大きく上昇したこともあり、新株予約権は4月中に100%行使されている。新株予約権の行使にともなって、発行株式数は従来から約11%増加(643.67万株増加)し、3,057百万円が資本に充当されたことになる。ただ、今回の調達額を含めても2016年12月期の事業活動資金は不足する見通しであり、再度、資金調達を実施する必要がある。同社では様々な資金調達方法の中から、慎重に検討を進めながら調達していく方針だ。同社ではこうした財務状況を踏まえ、2015年12月期の有価証券報告書にて、継続企業の前提に関する注記を付している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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