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【材料】豊田通商---東レと共同で炭素繊維リサイクルの取り組みを開始

豊田通商 <日足> 「株探」多機能チャートより

豊田通商<8015>は、東レ<3402>と共同で提案した「革新省エネルギー熱分解法による高効率リサイクル炭素繊維製造技術の開発」が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による2015年度「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」に採択されたことを受け、炭素繊維リサイクルの取り組みを開始する。

同社と東レが開発する「革新省エネルギー熱分解法による高効率リサイクル炭素繊維製造技術」は、熱分解法(※)による炭素繊維リサイクルにおいて最も消費エネルギーの大きい熱分解工程で、マトリックス樹脂の可燃性分解ガスを燃料に用いることにより、消費燃料の大幅な低減を目指す。両社は今後、豊田通商の100%子会社である豊田ケミカルエンジニアリングの半田工場内にパイロット設備を建設し、将来の事業化を見据えて、省エネルギーなリサイクル炭素繊維製造技術の実証を進めるとともに、リサイクル炭素繊維の用途開発を推進していく方針。

炭素繊維は使用した製品のライフサイクル全体を通して考えると、軽量化効果により二酸化炭素排出量を大幅に低減できることから、地球環境問題の解決に貢献する素材として、航空機や自動車など幅広い用途で需要が拡大している。一方で、こうした需要拡大を背景として、市場からの炭素繊維リサイクルへの要請が高まっている。

※熱分解法: 炭素繊維複合材料を加熱することでマトリックス樹脂を熱分解させ、炭素繊維を回収するリサイクル方法。

《TN》

 提供:フィスコ

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