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【通貨】欧米為替見通し:トルコリラは売り先行か、爆弾テロで治安の悪化を嫌気


今日の欧米外為市場では、トルコリラは対ドルで売り先行となりそうだ。14-15日の日銀金融政策決定会合や15-16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え動きにくいなか、日本時間14日未明に発生した爆弾テロ事件がクローズアップされる見通し。米追加利上げ観測の後退を背景に続いたドル売り・リラ買いは一服するだろう。

日本時間14日午前1時45分ごろ、トルコの首都アンカラ中心部で大規模な爆発があり、34人が死亡、125人が負傷した。トルコ政府は「爆弾を積んだ車両を使い、市民を狙ったテロ攻撃」と発表し、自爆テロとの見方を示した。非合法武装組織クルド労働者党かその関連組織が関与した可能性が指摘される。昨年10月と今年2月にも同様の事件がアンカラで発生しており、相次ぐ首都での大規模テロ事件で同国の治安情勢に懸念が強まっている。

リラは年初からの市場の混乱で新興国通貨売りが進み1月20日には昨年9月以来、約5カ月半ぶりとなる1ドル=3.0614ドルまで値を下げていた。その後米追加利上げ観測の後退を背景にドル売り・リラ買いに転じ、前週末は2.8680リラ台まで回復。ただ、テロ事件を受け14日は一時2.8800リラ台まで下落している。トルコ政府が治安情勢の悪化に対策を講じないとリラ売りは長引く可能性があろう。

【今日の欧米市場の予定】

・19:00 ユーロ圏・1月鉱工業生産(前月比予想:+1.7%、12月:-1.0%)

《SY》

 提供:フィスコ

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