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【市況】11日の香港市場概況:ハンセン1.1%高と5日ぶり反発、インフラ関連が高い


11日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比215.18ポイント(1.08%)高の20199.60ポイントと5日ぶり、本土企業株で構成されるH株指数が141.23ポイント(1.68%)高の8561.37ポイントと4日ぶりにそれぞれ反発した。売買代金は632億7100万香港ドル(10日の売買代金は542億4600万香港ドル)。

寄り安後に買われる流れ。昨夜の欧米株安などを嫌気した売りが先行したものの、下値は堅く、中盤からプラスに転じた。WTI原油先物が時間外取引で大きく反発していることや、外国為替市場で新興国や資源国の通貨が対米ドルで買われていることがポジティブ。投資家のリスク回避スタンスが後退している。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を大きく元高方向に設定。元相場は一時1カ月ぶりの高値水準(今年の高値)に上昇した。

ハンセン指数の構成銘柄では、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が9.2%高、中国大手の華潤ビールHD(291/HK)が3.7%高、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が2.9%高と上げが目立った。時価総額上位のエネルギー株や金融株も軒並み上昇している。中国中信に関しては、「不動産デベロッパーの中国海外発展(688/HK)に対し、中信は住宅開発事業を売却する見通し」と現地メディアが報じたことが刺激材料だ。中国海外発展も2.8%高と買われている。

インフラ関連株も急伸。鉄道車両の中国中車(CRRC:1766/HK)が10.5%高、鉄道建設の中国鉄建(1186/HK)が5.5%高、同業の中国中鉄(390/HK)が5.3%高、交通インフラ整備の中国交通建設(1800/HK)が4.9%高、建機の中聯重科(1157/HK)が6.2%高と値を上げた。中国中車に関しては、子会社などと組成したコンソーシアム(企業連合)を通じ、シカゴ交通局から地下鉄車両846台を総額13億900万米ドル(約1480億円)で受注したことが好感されている。中国は国家戦略として、全産業を対象とした「走出去(海外進出)」政策を推し進めている。

【亜州IR】

《SY》

 提供:フィスコ

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