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【通貨】今日の為替市場ポイント:ドル・円は主に113円台で推移か、ポジション調整的な円買い一巡でドル下げ渋りも


10日のドル・円は、東京市場では113円15銭から113円81銭まで反発。欧米市場でドルは一時114円45銭まで買われたが112円61銭まで反落し、113円22銭で取引を終えた。

本日11日のドル・円は主に113円台で推移か。ポジション調整的な円買いは一巡しつつあり、具体的なドル売り材料が提供されない場合、ドル・円は112円台後半で下げ渋る見込み。

欧州中央銀行(ECB)は10日に開いた理事会で主要金利の引き下げや月額の資産買い入れ枠の拡大を決定した。預金金利の引き下げは想定の範囲内だったが、資産買い入れ枠の拡大やリファイナンス金利(主要政策金利)を0.05%から0.0%に引き下げたことはやや予想外だった。

ドラギECB総裁は会見で「低水準のインフレ率がもたらす二次的な影響を回避することが大変重要である」との見方を示した。しかしながら、ドラギ総裁は追加利下げの可能性は低いとの見方を示しており、今回の措置が最後の追加緩和になる可能性が浮上している。

市場関係者の間からは、金融政策だけでユーロ圏のインフレ見通しを引き上げることは困難であることをECBは半ば認めたことになるとの声が聞かれている。ECBが追加量的緩和を実施する可能性は残されているものの、財政出動による景気刺激策の早期導入を求める声が高まりそうだ。

《SY》

 提供:フィスコ

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