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【経済】(中国)「インフィニティ」の中国販売5万台目標、前年実績比25%増


日産自<7201>の高級車ブランドであるインフィニティは、2016年の中国販売目標を5万台に設定した。前年実績比(4万台)で25%増を目指す。この目標達成に向けて、製品のラインアップを一段と増強する。中国合弁で折半出資の東風英菲尼迪汽車(東風インフィニティ)を通じて、複数モデルを投入する計画を掲げた。「80後」(1980年代生まれ)と「90後」(1990年代生まれ)の若い層の取り込みを図る。毎日経済新聞が10日付で伝えた。
東風インフィニティの雷新・執行副総裁は、コンパクトSUV(スポーツ多目的車)の「QX30」など複数モデルを年内に発売予定であると明かした。「QX30」については、若者層に照準を絞ったという。
商品構成の充実と並行して、販売ネットワークの拡大にも注力する。ディーラー店舗を20カ所増やして、年内に112カ所体制へと増強する計画だ。地方都市の開拓も加速。3~5線都市を対象に、開店時の投資コストを抑えた小型ディーラーを開設させる方針だ。
ブランド認知度の向上にも努める戦略。各種イベントへの協賛を増やすなど宣伝活動を引き続き強化する。
インフィニティが中国で積極攻勢の構えをみせる背景には、ライバル社の動きがある。ホンダ(7267/東証)の高級車ブランド「アキュラ」の中国販売会社が今年1月、広汽本田(ホンダと広州汽車の合弁)の100%出資で設立された。またジャガーランドローバーは今年、複数の中国現地生産モデルの投入を予定している。
中国の高級車市場は、成長が大きく減速。市場競争が激化している。2015年の高級車販売台数は、前年比2.5%増の182万7000台にとどまった。乗用車市場全体伸び率の2倍水準に達した14年(24%)比で21.5%ポイントも落ち込んでいる。
インフィニティは14年11月、中国での生産を開始。以降、中国販売を大きく伸ばしてきた。14年と15年の販売伸び率は、中国高級車市場で最大をマーク。販売台数を現地生産開始当初の2万台から4万台へと倍増させている。今年1月は3583台を販売。前年同月比36%増のハイピッチ成長を維持した。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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