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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:菱洋エレク、ユニプレス、スズキ、住友ゴ

■菱洋エレクトロ <8068>  1,366円  +131 円 (+10.6%)  11:30現在  東証1部 上昇率トップ
 9日、菱洋エレク <8068> が決算を発表。16年1月期の連結経常利益は前の期比56.1%減の10.9億円に落ち込んだが、続く17年1月期は前期比91.6%増の21億円にV字回復する見通しとなったことが買い材料。今期は通信機器関連の大口案件が終了したことに伴い減収となるものの、前期に発生した在庫廃棄損と在庫評価損がなくなり、大幅増益を見込む。併せて、今期の年間配当は前期比10円増の40円に増配する方針としたことも支援材料。業績回復による普通配当5円増額に加え、会社設立55周年記念配当5円を上積みする。前日終値ベースの配当利回りは3.24%に上昇した。

■サンバイオ <4592>  1,045円  +85 円 (+8.9%)  11:30現在
 サンバイオ<4592>が4日ぶりに反発。同社はきょう午前9時、大日本住友製薬<4506>と共同開発中の慢性期脳梗塞治療剤「SB623」について、北米でフェーズ2b臨床試験における被験者への投与を開始したことを明らかにした。この試験では、米国の約60施設で慢性期脳梗塞患者156例を対象に安全性および有効性を検討。同剤は健常人から採取した骨髄液を加工・培養して作製された他家由来の間葉系幹細胞であり、神経組織に投与すると同剤が脳の神経再生能を引き起こすことにより、損傷した神経細胞の再生を促す効果が期待できる。

■ユニプレス <5949>  2,111円  +111 円 (+5.6%)  11:30現在
 三菱UFJモルガン・スタンレー証券が9日付でユニプレス <5949> の投資判断を「アンダーウエイト(弱気)→ニュートラル(中立)」に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、昨年9月末の中国での小型車減税発表を契機に過熱気味であった同社の株価は3Q決算を受け大幅調整しており、割高感が払拭されていると指摘。また、北米の生産性改善や為替感応度の低さを踏まえ、17年3月期は1ドル=110円の前提でもセクター内では数少ない増益となる可能性が高いとしている。なお、目標株価は2400円→2200円に減額した。

■オプティム <3694>  4,635円  +235 円 (+5.3%)  11:30現在
 オプティム<3694>が4日ぶりに反発。9日の取引終了後、生体認証を用いたセキュア・マーケットプレイス「OPTiM Store」を開発したと発表しており、これを好感した買いが入っている。「OPTiM Store」は、法人向けのビジネスアプリ提供プラットフォームで、50社以上のビジネスアプリデベロッパーと協業し、100種類以上のビジネスに必須となるセキュアなアプリを提供する。提供するビジネスアプリは、オプティムが全て基本動作確認やセキュリティー静的テスト、セキュリティーガイドラインチェックを行い、オプティムが定める基準を満たしたアプリに対して認定マークを付与することで、品質を可視化するほか、今後、指紋を利用する生体認証を用いた、ビジネスアプリへのシングルサインオン機能を提供するとしている。

■スズキ <7269>  2,986円  +149 円 (+5.3%)  11:30現在
 スズキ<7269>が大幅続伸。クレディ・スイス証券では、3月7日に自己株式の一部償却と合わせ、転換社債2000億円の発行を発表したため、従来懸念視されたファイナンスリスクを消化したことで、市場は再び高い成長性に目を向けると指摘。エクスポージャーの大きいインドの好調な需要を背景に他社を上回る台数成長を期待できるとみて、相対的に為替感応度が低いことから他社を上回る収益成長が期待できると解説。レーティングを「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に引き上げ、目標株価は3950円から3600円に調整している。

■JVCケンウッド <6632>  316円  +12 円 (+4.0%)  11:30現在
 JVCケンウッド<6632>が3日ぶりに反発。9日の取引終了後、シスメックス<6869>とがんなどの検査に有用なエクソソームを対象とした診断機器を共同で開発すると発表しており、今後の事業展開への期待感から買いが入っている。エクソソームは、多くの種類の細胞から分泌される約50~100ナノメートルの小胞顆粒で、血液や唾液、尿などの体液中に存在。タンパク質やmRNA、マイクロRNAなどの物質が内包されており、それらががんなどさまざまな疾患のバイオマーカーになるとして注目されている。今回の共同開発では、JVCKWがナノビーズを利用した光ディスクに関する技術を生かして、血液中のエクソソームを捕捉・計数する装置の開発を行う一方、シスメックスは保有する遺伝子やタンパク質などの高感度測定技術を利用して、そのエクソソームに内包されている物質を測定する装置の開発を行うという。将来的には身体に負担の少ない、血液を用いたがんの早期発見などに活用することを目指すとしている。

■トリドール <3397>  2,184円  +80 円 (+3.8%)  11:30現在
 トリドール<3397>が急反発。大和証券は9日付リポートで、同社株の投資判断を新規で「2(アウトパフォーム)」とし、目標株価は2900円に設定した。讃岐釜揚げうどん「丸亀製麺」、焼き鳥ファミリーダイニング「とりどーる」など多種多様な業態を展開している。今後の注目点として「丸亀製麺の都心部への展開が加速する見通し」、「17年3月期上期までは客単価上昇により既存店の好調な推移が期待される」と指摘。海外事業では、アジアを中心に自社展開とM&Aで拡大していることもポイントに挙げている。同リポートでは16年3月期の連結営業利益を前期比79%増の74億6000万円と会社予想である64億4000万円を上回る増額修正を予想、17年3月期は89億円と連続増益を見込んでいる。

■ヤマハ <7951>  3,320円  +120 円 (+3.8%)  11:30現在
 ヤマハ<7951>が3日ぶりに反発。東海東京証券が9日付で投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」とし、目標株価を3000円から3800円へ引き上げたことが好材料視されている。主力の楽器事業で、中国向けにアコースティックピアノなどが好調だったほか、米国ではオバマ政権が学校教育における芸術関連の予算増加に取り組んでいることから教育市場向けに管楽器などの販売が好調に推移している。同証券では、16年3月期の会社計画はやや保守的とみており、会社計画営業利益410億円に対して420億円(前期比39.5%増)と予想。17年3月期も470億円と2ケタ増益が続くと見込んでいる。

■住友ゴム工業 <5110>  1,680円  +60 円 (+3.7%)  11:30現在
 住友ゴム工業<5110>が反発。9日付で岡三証券がレーティングを新規「強気」、目標株価を1940円に設定した。会社側の前提為替レート1ドル115円に対して同証券では110円の前提とし、今16年12月期は通期連結営業利益で会社側計画の800億円(前期770億6700万円)に対して780億円、来期は830億円と予想しているが、株価バリュエーションの面では割安な水準にあると指摘。中長期的には、昨年の米グッドイヤー社とのアライアンス解消後のタイヤ事業の成長戦略とその効果に注目している。

■レーサム <8890>  1,010円  +32 円 (+3.3%)  11:30現在
 マイナス金利環境を背景に不動産流動化関連が人気化。富裕層向けに投資物件を売却するレーサム<8890>や都心を事業基盤に中小型物件でファンドを組成するトーセイ<8923>、首都圏に加えて仙台や札幌など五大都市で中古マンション再生販売を展開するインテリックス<8940>などいずれも上値を指向している。2月16日から導入されたマイナス金利の影響で市場金利が急低下しており、不動産業界はその恩恵を大きく享受している。有利子負債負担の低減に加え、調達金利低下が利益採算を向上させるほか、銀行の相次ぐ住宅ローン金利引き下げの動きもプラスに働く。そのなか株式市場では、相対的に足の軽い不動産流動化ビジネスを手掛ける中小型不動産株に物色資金が向かい始めている。

■帝人 <3401>  387円  +12 円 (+3.2%)  11:30現在
 帝人<3401>が反発。モルガン・スタンレーMUFG証券では、構造改革効果やPC樹脂のスプレッド好転で収益は予想以上に改善しているものの、来16年度はPC樹脂の収益悪化などから利益減が見込まれると指摘。投資指標面での割安感はあるとしながらも、構造改革後の成長性が見いだせないとして、レーティング「イコールウエート」を継続。目標株価を480円から430円に引き下げている。

■国際石油開発帝石 <1605>  947.5円  +28.4 円 (+3.1%)  11:30現在
 国際石油開発帝石<1605>が4日ぶりに反発したほか、日本海洋掘削<1606>、石油資源開発<1662>が高い。米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)が発表した週間石油在庫統計でガソリン在庫の大幅減少が確認され、前日のWTI原油先物価格が急伸。1ドル79セント高の1バレル=38ドル29セントと終値ベースでは昨年12月24日以来の38ドル台乗せを果たした。前日の米国株市場では総合エネルギー大手のシェブロンが4.6%高と大きく買われており、東京市場でも資源開発関連株に人気が波及した。

■富士機械製造 <6134>  1,154円  +33 円 (+2.9%)  11:30現在
 9日、富機製 <6134> が発行済み株式数(自社株を除く)の9.21%にあたる900万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は3月10日から17年2月28日まで。このうち892万0600株を10日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で(買い付け価格は9日終値の1121円)取得する。同時に100億円の新株予約権付社債(転換社債=CB)を発行すると発表。調達資金をすべて自社株買いに使い、資本効率の向上を狙う。

■野村総合研究所 <4307>  3,815円  +105 円 (+2.8%)  11:30現在
 野村総合研究所<4307>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、株価下落により、従来のエクイティストーリーは概ね株価に織り込まれたと指摘。今後の注目点は、今春発表予定の中期経営計画で長期ビジョン「Vision2022」(23年3月期数値目標:営業利益1000億円、 ROE14%など)達成への期待値を高めることができるか否か、産業ITの持続的な収益拡大への期待値が高まるか否かと解説。レーティングを「アンダーウエート」から「ニュートラル」に、目標株価を3930円から4150円に引き上げている。

●ストップ高銘柄
 ソマール <8152>  248円  +50 円 (+25.3%) ストップ高   11:30現在
 トランスジェニック <2342>  869円  +150 円 (+20.9%) ストップ高   11:30現在
 サイオステクノロジー <3744>  920円  +150 円 (+19.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 イメージ情報開発 <3803>  1,016円  +150 円 (+17.3%) ストップ高   11:30現在
 以上、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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