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2016年03月10日09時06分

【特集】【中国の視点】輸出:競争力向上がカギ、元切り下げの寄与は限定的


今年2月の中国の輸出は前年同月比で25.4%(米ドル建て)減少し、2009年以来の減少幅を記録したほか、予想以上の落ち込みとなった。中国の輸出急減が鉄鉱石や銅などに対する需要が減少すると警戒され、データが発表された後の鉄鉱石などの商品価格がさえない展開を示した。

また、今後の人民元相場について、一段の元安圧力が強まるとの見方が優勢になっている。年内の元相場について、現在の1米ドル=6.5元前後から1米ドル=6.7元前後まで元安が進むと予測されている。

一方、元安の進行が輸出への寄与が限定的だとの見方も出ている。人民元の対米ドル為替レートは昨年8月に大幅な切り下げが実施されたにもかかわらず、中国の輸出が大幅な改善がみられていないためだ。

中国人民銀行(中央銀行)の陳雨露・副総裁は先月、中国が世界最大の工場であると同時に、世界最大となる中間貿易国でもあると指摘。元安が輸出と輸入品の価格を同時に押し上げるため、製造業の利益増がわずかであると強調した。一方的な元安が輸出への刺激が限定的だと指摘し、元の大幅切り下げを実施する意味がないと発言した。

また、専門家は、昨年10-12月期から大幅な外需縮小がみられていないと指摘。中国における人件費の上昇などコストの増加を受け、労働集約型関連の輸出が大幅に落ち込んだことが輸出の急減につながっていると強調した。そのため、より付加価値の高い商品の輸出拡大が今後の輸出改善のカギになるとの見方を示した。
《ZN》

 提供:フィスコ

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