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【特集】大幸薬品 Research Memo(2):3Q減収減益、季節性インフルエンザ流行の遅れが影響


■決算動向

(1) 2016年3月期の第3四半期決算

2月12日に発表された大幸薬品<4574>の2016年3月期第3四半期決算は、売上高が前年同期比15.4%減の6,099百万円、営業利益が同49.3%減の1,283百万円、経常利益が同51.9%減の1,318百万円、四半期純利益が同57.1%減の774百万円となった。

セグメント別では、医薬品事業が売上高で前年同期比0.8%増の4,432百万円、営業利益で1,862百万円(前年同期は1,955百万円)と堅調に推移した。医薬品事業の国内売上高は、前年同期比0.1%増の3,124百万円と横ばいであった。製品別では、セイロガン糖衣Aの売上高減を正露丸の売上高増が補った形だ。店頭市場シェアは50%を堅持している。医薬品事業の海外売上高は、中国において5年に1度のライセンス更新手続き中による出荷制限のため前年同期比34.7%減の359百万円となったが、香港や台湾への輸出が円安効果もあり好調に推移し、海外全体では前年同期比2.7%増の1,307百万円となった。

感染管理事業では売上高で同41.1%減の1,646百万円、営業利益で248百万円(前年同期は1,431百万円)となり、減収減益となった。これは、季節性インフルエンザの流行が例年に比べて遅かったこと、前期末からの流通在庫の消化に時間がかかったことから店頭販売および同社出荷が減少したことが原因である。なお、流通在庫は3Q末では通常水準に戻っており、今後の出荷への影響は軽微なものと考えられる。製品カテゴリー別では、主力のゲル剤の売上高が同47.0%減の1,283百万円、液剤の売上高が同41.8%減の134百万円と低調だった一方、クレベリン発生機(クレベリンLEDを含む)は同64.2%増加し、228百万円と順調な進捗となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《SF》

 提供:フィスコ

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