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【通貨】欧米為替見通し:ドル弱含み、テクニカルの節目割り込めば下落トレンド入りか


今日の欧米市場では、ドル・円は弱含む展開となりそうだ。中国経済の減速懸念を背景に円買いが強まる見通し。113円30銭付近のテクニカルの節目を回復できない場合には下落トレンドに入り、今後111円を割り込む可能性はあろう。

今朝8時50分発表の10-12月期国内総生産(GDP)改定値は前期比-1.1%と速報値-1.4%から上方修正された。これを受けドル・円はいったん上昇方向に振れたものの利益確定売りに押され112円75銭まで下落。また、11時42分の中国・2月貿易統計は輸出が前年比-25.4%と予想の-14.5%、1月の-11.2%を大きく下回った。また、輸入は-13.8%と、1月の-18.8%からは改善したが予想の-12.0%は下回った。低調な指標から中国経済の減速懸念が強まり、円買いに振れやすい地合いとなっている。

ドル・円はこの約1カ月間、大体111-114円のレンジ内で推移している。邦銀のある外為ストラテジストは「今日の欧米市場でドル・円は113円30銭付近(20日移動平均線)まで値を戻せば再び浮揚する可能性はあるが、逆にこの水準を下回れば下落トレンドに入るのではないか」との見方を示す。欧米の株式先物は時間外取引でマイナス圏推移が続いており、欧米株安となればリスク回避的な円買いは強まりやすくなる。ドルは下落トレンド入りなら目先は2月安値110円99銭を下抜ける展開となろう。

【今日の欧米市場の予定】

・18:15 カーニー英中銀総裁が欧州議会で証言(EU離脱に関する国民投票について)
・19:00 ユーロ圏・10-12月期GDP改定値(前年比予想:+1.5%、速報値:+1.5%)
・03:00 米財務省3年債入札(240億ドル)

《SY》

 提供:フィスコ

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