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【特集】コネクシオ Research Memo(4):全国規模のキャリア認定ショップ網を構築・保有


■強みと事業リスク

コネクシオ<9422>の強みは、携帯電話の黎明期から携帯電話販売市場へ参入し、都市部から郊外、地方に至るまでの全国規模のキャリア認定ショップの基盤を構築・保有していること。加えて、NTTドコモと営業戦略を共有し、ドコモ代理店No.1となっていることが、同社の収益性の高さの源泉となっていることも強みの1つ。

さらに、量販店、特に駅前立地の大手カメラ店との強固な関係を構築していることと、そのビジネスを支える業界最大規模の物流・開通センターは高い処理能力を誇ること。加えて、大手から中小まで業界トップクラスの法人顧客基盤を持つことも強みと考えられる。

事業のリスクは、同社のビジネスの中核がキャリア認定ショップ運営であり、その収益が通信キャリアからの手数料に依存していること、キャリア認定ショップは通信キャリアによりその運営主体が選定されること、など、通信キャリアの営業政策等の経営判断の影響を受けやすい体制であること。

また、通信キャリアのうちドコモに対する依存度が同業他社に比べ高いことは、強みであると同時に事業リスクでもある。通信キャリア間の競争激化によりドコモの事業基盤が極端に縮小する事態が生じる場合、同社の業績に多大な影響を当たる可能性がある。ちなみに、2015年3月期における売上高に占める手数料収入の割合は27.0%。また、手数料収入に占めるドコモの割合は77.7%、商品仕入高に占めるドコモの割合は89.8%となっている。

加えて、近年見られるMVNO※による格安スマートフォンの出現、普及が、同社の販売台数に影響を与える可能性があることもリスクとして挙げることができる。

※ Mobile Virtual Network Operator(仮想移動体通信事業者)の略。携帯電話などの無線通信インフラ(携帯電話やスマートフォンに電波を送るための基盤のこと)を他社から借り受けてサービスを提供する事業者。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)

《HN》

 提供:フィスコ

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