市場ニュース

戻る
 

【特集】オークファン Research Memo(2):相次ぐ買収によりBtoBマーケットプレイス事業を拡大


■会社概要

オークファン<3674>は設立以降、「あらゆる人が、あらゆる場所で、あらゆるモノを売り買いできる新たな時代を創る」ことをミッションとして掲げ、「あらゆる商品に関する正確でフェアな情報を提供する企業として、世界における唯一無二の存在となる」というビジョンのもとに、ネットオークション・ショッピングの比較検索サイト「オークファン」を始めとした情報提供事業を展開する。15年7月に日本最大級のWeb卸売・仕入れマーケットプラットフォーム「NETSEA」を取得したことにより、買い手、売り手、初心者、プロのあらゆるユーザーのビジネスを支援するネット売買のユーザープラットフォーム提供体制を整え、BtoB市場へ事業領域を拡大。さらに、16年1月に行ったリバリューのM&Aにより、インターネット商社機能を保有することとなり、BtoBマーケットプレイス事業が一段と強化された。

(1)会社沿革

同社は、学生時代からオークション売買を行っていた代表取締役社長 武永修一(たけながしゅういち)氏がオークション事業(オークションによる商品の出品販売)を行う目的で2004年4月に設立した(株)デファクトスタンダードを前身とする。2006年2月にオークション統計ページ(仮)の営業を譲り受け、メディア事業としてオークションの価格比較・相場検索サイトの運営を開始した。

2007年6月にデファクトスタンダードのメディア事業を新設分割し、(株)オークファンを設立、純広告サービス及びネット広告サービスを開始した。続く8月には無料会員サービス、翌2008年5月には有料会員サービス「オークファンプレミアム」の提供を始め、課金サービス事業を開始したのを皮切りに、「オークファンスクール」(2008年12月)、「オークファンゼミ」(2010年1月)と、サービスメニューの品揃えを拡充した。

2010年8月にはスマートフォン向けサイト「aucfan touch(オークファンタッチ)」を開始した。2011年11月には総合分析ツール「オークファンプロ」の提供を開始し、2012年12月には世界のECサイトの一括検索サービス「グルーバルオークファン」の提供を始めるなど、サービス領域の拡大を図った。

2013年4月に東京証券取引所マザーズ市場へ上場した。さらに6月に企業及び個人の取引を可能にした独自プラットフォーム「オークファン仕入れモール」の運営を開始したのに続き、9月にフリーマーケット事業「楽市楽座」を取得し、BtoSmall-B(個人事業主)マーケットプレイス事業へ参入した。

2014年以降は、国内外で買収・資本参加を積極化し、事業基盤の整備拡充に努める。特に、2014年9月期決算発表以降は2015年9月期を初年度とする中期経営計画(2017年9月期目標:売上高30億円、経常利益8億円)をベースに、事業拡大及び事業基盤強のための提携、M&Aを加速している。

2014年10月にデジタルマーケティング事業及びオムニチャネル※1・プラットフォーム事業を展開するグランドデザイン&カンパニー(株)を子会社化(取得価額92百万円。オムニチャネル・プラットフォーム事業を新設分割しグランドデザイン(株)を設立。2015年4月にグランドデザイン&カンパニーを同社に吸収合併)した※2。続く2015年1月にはデータマイニング事業を行う(株)マイニングブラウニーを子会社化した。さらに、同7月にはBtoB市場への本格参入を狙いDeNAが運営するBtoBマーケット(BBM)事業を継承した新設会社である(株)NETSEAを取得(取得価額1,250百万円)した。さらに、2016年1月には、ドリームインキュベータ<4310>より流通・製造業の資産を流動化するアセットリクイデーション事業を運営するリバリュー株式を取得※3、連結子会社化した。

※1広告主が「オークファン」に広告を掲載し、そこにアクセスしたユーザーが当該商品・サービスを購入した際に報酬が支払われる広告
※2「オークファン」上で利用者が検索したキーワードに関連した広告が検索結果画面上に表示され、ユーザーがクリックするごとに広告主から収入を得られる広告
※3アドネットワーク事業者が提供する仕組みを利用し、表示回数またはクリックに応じて広告主から収入を得られる広告

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)

《HN》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均