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【特集】モバファク Research Memo(3):上場に伴う資金調達、「駅メモ!」好調による事業拡大で財務状態が一段と良好に


■業績動向

●財務状態

モバイルファクトリー<3912>の2015年12月末の総資産は1,795百万円と前期末比611百万円増加した。内訳を見ると、流動資産は1,613百万円と前期末比623百万円増加した。これは、株式上場に伴う資金調達、位置ゲームの好調に伴う売掛金の回収高増加による現金及び預金の増加(前期末比491百万円増)と、位置ゲーム売上好調による売掛金の増加(同122百万円増)などが挙げられる。また、固定資産は、アプリ運営にかかる減価償却費等の計上によるコンテンツの減少(同36百万円減)があったことなどから182百万円と同12百万円減少した。

負債は328百万円と同49百万円増加した。これは、業績好調より未払法人税等が増加(同21百万円増)したことに加えて賞与引当金の増加(同24百万円増)などにより、流動負債が増加(同49百万円増)したことによる。一方、純資産は前期末比561百万円増加し1,467百万円となった。自己株式の取得による減少116百万円がマイナス要因となったものの、株式上場に伴う資金調達により資本金、資本準備金がそれぞれ246百万円増加したことと、当期純利益の計上による増加185百万円が増加要因として働いた。

キャッシュ・フローについて見ると、営業キャッシュ・フローは位置ゲーム好調による業績拡大などにより216百万円の収入(前期は181百万円の収入)となった。投資キャッシュ・フローは同社のサービス開発に当たって発生した、コンテンツ仮勘定及びソフトウェア仮勘定の増加による無形固定資産取得からなる支出80百万円があったなどから合計で93百万円の支出となったが、前期の124百万円支出に比べると支出額は縮小。一方、財務活動によるキャッシュ・フローは自己株式取得による支出116百万円があったものの、株式上場による資金調達による収入484百万円があったために、368百万円の収入となった。この結果、2015年12月末時点の現金及び現金同等物の残高は前期末比491百万円増加し1,116百万円になった。なお、フリー・キャッシュフローは123百万円となり前期比の56百万円から増加した。

位置ゲームの好調による業績拡大と株式上場に伴う資金調達により、健全性、収益性を表す経営指標はいずれも大幅に向上した。弊社では、2016年12月期についても「駅メモ!」を中心とした業績好調が予想されるため、財務状態、キャッシュ・フローの改善が続くと予想する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)

《HN》

 提供:フィスコ

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