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【材料】JBCCホールディングス---クラウドやセキュリティサービスをさらに拡充して、収益の拡大を図る


JBCCホールディングス<9889>はITサービス大手。傘下に14の事業会社を有する持ち株会社で、情報ソリューション(企業向けのシステム開発・運用・保守・監視など)、ディストリビューション(ハードウェア、ソフトウェアの卸売、ITサプライ用品・オフィス文具用品の販売など)、製品開発製造(自社オリジナルソフトウェアソリューション、プリンター等ハードウェアの製造・開発・提供など)の3事業を主に展開している。グループ全体でIT活用を総合的にサポートできることや、国内54拠点・海外5拠点からきめ細かいサポートができることなどが強み。米ITサービス大手のIBM社日本法人とは、資本・業務提携をしていた経緯があり、現在も綿密な関係にある(現在は資本関係を解消している)。

2016年3月期は売上高が前期比2.1%減の900.00億円、営業利益が同10.4%増の18.00億円、純利益が同2.1倍の7.00億円と見込む。1月28日に発表した第3四半期累計決算は売上高が前年同期比4.1%減の646.32億円、営業利益が同1.0%増の12.13億円、純利益が同55.2%減の2.63億円で着地。大型案件の減少やハードウェアの価格下落などで減収となったものの、システム開発での高速開発・納期短縮化による生産性の向上や高採算案件の増加などにより利益率が回復し、営業増益を確保した。なお、第3四半期累計の純利益は持分法による投資損失や子会社ののれんの減損損失などの発生により前年同期比で減益だが、通期では税金費用の減少などで増益になる見通しだ。

3ヵ年中期経営計画では最終年度の2017年3月期に営業利益23.00億円前後を目標としている。今後はクラウド基盤の確立やSI(システムインテグレーション=システム開発)ビジネス、サービスビジネスの変革などで収益力を強化。具体的には、SMAC(顧客のITインフラを一元的に維持管理する運用センター)を活用したセキュリティサービスや”俺のクラウド”に総称されるクラウドサービスや地域包括ケアを見据えてのクラウド型電子カルテなどに力を入れる。3Dプリンターについても機器販売、保守のみならず、造形サービス等も推進していく。

《SF》

 提供:フィスコ

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