市場ニュース

戻る
 

【市況】出遅れている中小型株への関心がより高まる/ランチタイムコメント


 日経平均は反発。111.24円高の16027.03円(出来高概算10億7000万株)で前場の取引を終えている。24日の米国市場ではNYダウが一時265ドル安となる場面もみられたが、原油相場の上昇を受けて、引けにかけて上昇に転じていた。シカゴ先物は大阪比80円高の15940円となり、これにさや寄せする格好から始まった。米国市場は引け際に切り返しをみせたこともあり、大阪225先物のナイトセッションで織り込めなかった分、ショートカバーが入りやすい需給状況にもなった。
 また、為替市場ではドル円が1ドル111円後半をつける場面もみられたが、その後は112円台での推移となるなど、為替相場の落ち着きも安心感につながった。日経平均は節目の16000円を回復すると、同水準での底堅い値動きが続いている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1600を超えており、全体の8割を占めている。セクターでは、建設、金属、不動産、電力ガス、その他金融、保険、鉄鋼、非鉄金属、倉庫運輸、陸運などが堅調。一方で、輸送用機器のみがマイナスだった。

 インデックスに絡んだ商いから、8割超の銘柄が上昇している。ファナック<6954>、ファーストリテ<9983>、KDDI<9433>、東エレク<8035>、トヨタ自<7203>などが重しとなり、日経平均は16000円処でのこう着となるが、その割には、センチメントは良好であろう。特に個人主体の売買が活発な新興市場の銘柄等に高止まりの動きもみられている。これまで売り込まれていた銘柄などには値ごろ感からの買いも入りやすく、リバウンド機運が高まりやすい。
 明日からのG20、主要20カ国の財務相・中央銀行総裁会議を控え、世界の金融安定化への期待なども高まりやすく、売り込みづらい状況でもある。一方で、G20通過後の失望への警戒もくすぶっており、日経平均は高止まりを想定。その中で、出遅れている中小型株への関心がより高まることになろう。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均