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【特集】北恵 Research Memo(6):今期業績は厳しく予想しているが住宅着工に回復感も


■決算動向

(2) 2016年11月期の業績見通し

北恵<9872>の2016年11月通期の業績は、売上高が前期比3.0%増の48,800百万円、営業利益が同2.6%増の600百万円、経常利益が同0.4%増の690百万円、当期純利益が同13.3%減の400百万円が予想されている。当期純利益が大きく減益となるのは前期に特別利益が発生したためである。

住宅市場全般は消費増税の反動からは脱却したものの、完全に回復したとは言い切れない状況が続いている。下図のように住宅着工件数は前年比ではプラスに転じているが、その水準は決して高いとは言えない。そのため同社でも今期(2016年11月期)の業績をかなり固めに見ている。しかし同社商品への需要は必ずしも新築住宅だけではなく、近年ではリフォームによる需要も増加していることから、リフォーム需要の取り込みや注力している施工付販売の受注次第では業績が上振れする可能性もありそうだ。

商品別売上高は、木質建材4,420百万円(前期比1.2%減)、非木質建材3,090百万円(同1.9%増)、合板2,100百万円(同2.1%増)、木材製品1,930百万円(同3.6%増)、住宅設備機器11,230百万円(同1.2%減)、施工付販売22,790百万円(同7.3%増)、その他3,240百万円(同3.2%減)と予想されている。大部分の商品が前期比で微増または微減の見込みだが、注力商品である施工付販売は比較的高い伸びを予想している。

また地域別売上高は、近畿16,900百万円(前期比3.4%増)、九州・中四国7,300百万円(同0.4%増)、中部4,800百万円(同0.2%増)、東日本19,800百万円(同4.4%増)、その中で首都圏18,200百万円(同4.6%増)を予想している。各地域で増収を予想しているが特に首都圏での売上高を伸ばす計画だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《YF》

 提供:フィスコ

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