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【経済】中国:アップルペイ18日始動、初日カード登録は3000万枚


米アップルは18日、中国でモバイル決済サービス「アップルペイ」を開始した。同社のスマートフォン「iPhone」などを使った支払いサービスで、地元決済サービス最大手の中国銀聯(ユニオンペイ)と協力して運営する。登録カード数は初日だけで3000万枚を数えた。現地メディアが19日伝えた。
「アップルペイ」とは、アップルが2014年に開始したモバイル決済サービス。既存のクレジットカードやデビットカードを「iPhone」や「Apple Watch」のアプリに登録し、店舗などで端末をリーダーにかざすだけで支払いが完了するというものだ。オンライン通販でも利用が可能。米国、英国、カナダ、オーストラリアで提供されている。日本ではまだ導入されていない。
米国でのサービス開始時には、3日間でカード登録数が100万枚というペースだった。このため、初日に登録カード3000万枚という中国での状況は、「好調な滑り出し」と受け止められている。18日には、中国建設銀行(939/HK)や中国銀行(3988/HK)などの提携銀行がそれぞれに、登録キャンペーンを実施した。
ただ、中国の電子決済市場では、前述した銀聯のほか、阿里巴巴集団(アリババ・グループ)の「支付宝(アリペイ)」、騰訊HD(テンセント:700/HK)の「財付通(テンペイ)」が市場を独占。モバイル決済では、騰訊の「微信支付(ウィーチャット・ペイメント)」が急速に利用者を伸ばしている。ここに「アップルペイ」がどこまで切り込めるのか、市場の注目を集めている。なお、韓国のサムスン電子も銀聯と協力し、近く「サムスンペイ」を中国に投入予定という。
報道によれば、「アップルペイ」に対応した「iPhone」の中国販売は約7200万台。また、「Apple Watch」の2015年販売台数は1200万台だった。このことから、中国の「アップルペイ」登録数の潜在的な上限は8400万件と試算されている。これに対し、「アリペイ」のアクティブユーザー数は4億人に上るという。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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