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【材料】トヨタ紡織が3日連続安、今期経常予想増額も海外事業特損計上で最終損益の開示なく嫌気売り

 トヨタ紡織<3116>が3日連続安。一時、211円(9.1%)安の2052円と昨年9月末以来ほぼ4ヵ月ぶり安値水準を付けるなど東証1部値下り率上位となっている。
 同社が3日後場(14:00)に発表した2016年3月期第3四半期累計(4-12月)連結経常利益は前年同期比28.0%増の406.97億円と伸び、最終利益は4.7倍増の224.42億円と急拡大した。

 しかし、営業利益が市場予想に未達だったことや、欧州事業の再編など一段の収益向上施策検討したがその費用には、今後の進捗に基づいて今3月期に特別損失として計上する予定にあるとし、現時点では合理的な見積もりが困難だとして今期最終損益を開示しなかった(従来予想は280億円)ことが嫌気売りを誘っているようだ。

 売上高は、日本で高付加価値製品の販売が拡大し、北米での主要顧客向け販売が好調に推移したことから前年同期比7.1%増の1305.02億円と伸びた。経常利益は売上高拡大に加え、北中南米や欧州・アフリカの収益構造改革の寄与がり増額、することになったという。
(執筆者:熱田和雄 ストック・データバンク)

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