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2016年02月02日16時04分

【特集】リプロセル Research Memo(3):iPS細胞事業が売上の9割を占める


■会社概要

(2)事業の内容

リプロセル<4978>の事業は、ヒトiPS細胞の技術を基盤としたiPS細胞事業と臨床検査事業の2つのセグメントで開示されているが、売上高の9割以上はiPS細胞事業で占められている。各事業セグメントの内容は以下のとおり。

○iPS細胞事業
iPS細胞事業では研究試薬、創薬支援、再生医療(計画)と大きく3つの事業ポートフォリオに分けている。このうち研究試薬部門は、ヒトES/iPS細胞の研究に用いる培養液や凍結保存液、コーティング剤など様々な試薬を大学や公的研究機関、製薬企業の研究所等に製造・販売している。ヒトiPS細胞用の培養液では国内シェア50%以上あるとみられ、ヒトiPS細胞を研究する施設の殆どで利用されている。競合としてはカナダのステムセル・テクノロジーズが挙げられる。また、子会社のStemgentでもヒトiPS細胞用研究試薬を製造販売しているほか、Reinnervate では3次元細胞培養のための培養用プレート「Alvetex」の製造販売を行っている。

創薬支援部門では、製薬企業等で行う創薬を支援するための実験材料となるヒトiPS細胞やヒトiPS細胞由来の心筋、肝臓、神経細胞等の製造・販売を行っているほか、カスタマイズした疾患モデル細胞製品の作製受託や、ヒトiPS細胞培養の受託サービスなど創薬支援サービスも行っている。また、子会社のBioServeでは、ヒトDNAや血清サンプルなどの生体試料を取り扱っているほか、Bioptaでは前臨床試験受託サービスを行っている。

再生医療部門についてはまだ計画段階であるが、事業化に向けては試薬製品の製造販売、ヒトiPS細胞由来の体性幹細胞※1を活用した細胞医薬品、ヒトiPS細胞を活用した細胞医薬品の開発・販売を行っていく計画となっている。

※1 体性幹細胞・・・生体の様々な組織にある幹細胞。造血幹細胞・神経幹細胞・皮膚幹細胞などがあり、限定された種類の細胞にしか分化しないものや、広範囲の細胞に分化するものなど様々ある。

○臨床検査事業
臨床検査事業では、臓器移植や造血幹細胞移植で必要とされる臨床検査に特化した検査受託サービスを行っている。具体的には、医療機関から血液や血清などの検体を同社の衛生検査所に搬送し、「HLAタイピング検査※2」や「抗HLA抗体検査※3」「フローサイトクロスマッチ検査※4」などを行っている。

※2 HLAタイピング検査・・・白血球の型を調べる検査。臓器移植の際に、HLA型が異なると、免疫拒絶が起こりやすくなる。
※3 抗HLA抗体検査(抗HLA抗体スクリーニング及び抗HLA抗体同定検査)・・・臓器移植や造血幹細胞移植後で免疫拒絶が起きているかどうか確認するため、体内の抗HLA抗体の産生量を移植前と後で計測し、モニタリングする検査。2012年4月より造血幹細胞移植にいて保険適用が開始されている。
※4 フローサイトクロスマッチ検査・・・免疫拒絶を抗HLA抗体に限定せずより広く検出するための方法。但し、陽性反応が出た場合でも、その原因を特定できないため、抗HLA抗体検査と組み合わせることで、より検査確度を上げるために用いる検査方法となる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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